ある方から紹介していただいてコンサルタントのNさんにお世話になったことがあるのですが、とても親切かつ丁寧に対応いただき大変助かりました。機会があったら次もお願いしたいと心から思いました。
そのことを知人に話したところ、「え~? Nさんのところ? あそこはね、Aさんが酷い目にあってね、今もすごく恨んでいて、絶対にやめた方がいいってAさん言ってたよ。私は頼んだことないから知らないんだけどね。けど、尾藤さんは良かったんだ。そうなんだ。尾藤さんがそう言うんだったら、私もちょっとお願いしてみようかな。」と言われました。
コンサルタントとして独立して15年になるNさんの評判は、どうやら「とても良い!」と「絶対にやめた方がいい」の両極端のようです。
聞くともなく聞こえてくる噂によると、「悪い!!!」と仰る方達は皆さん、10年以上も前にNさんと関わった方達で、「良い!」と仰る方達は皆、ここ数年の方達のようです。
今、Nさんとはアポイントがなかなか取りづらく、お得意様がしっかりとついているのはそこからも伺い知れました。
先日、ひょんなことから知り合ったXさんと話をしていたら、Nさんの話題になりました。
「え~、絶対にやめた方がいいよ、あんなところ!」
そう言うとXさんは過去のNさんの悪しき評判の原因となった数々の話を私に話し始めました。
「でも、私はとってもお世話になったんです。誠心誠意対応いただいて、本当にありがたいと思っているんです。」
「信じられない!いくら払ったの?」」
私がNさんについて話せば話すほど、何とかボロを見つけ出そうとするXさん。「そんなに悪く言うなんて、営業妨害で訴えられますよ」と私は言いたかったのですが、そんな話をするのにもうんざりしてしまい、初対面にもかかわらず、Xさんに少し厳しい口調で言ってしまいました。
「過去のことは分かりませんが、私は今のNさんには心から感謝しているし、本当によくして頂いたと思っています。もしかしたら過去はNさんは噂通りの酷いコンサルタントだったのかもしれません。けれども人は変わるんです。私は過去や人の噂に振り回されるのではなく、今を自分の目で見て確かめて、自分の判断でどうするかを決めたんです。」
私の剣幕にXさんは口を閉ざし、それでも「どうなっても知らないからね」と捨て台詞を残してその場を後になさいました。
開業間もないNさんは、クレームの電話が鳴りやまないほどに酷い有様で、暖簾分けをしたNさんのご師匠に当たる方が、「縁を切る!」と仰ったほどの惨状だったと私も聞いたことがあります。
しかしそれは15年近くも前の話。
今、私が知るNさんにはそんな陰は全く見えず、クライアントの事を第一に親身になって考えてくれる、価格も良心的なとても信頼できるコンサルタントさんだと思っています。
直接ひどい目にあったり迷惑を被った人からしてみれば、その時の想いを簡単に忘れることはできないかもしれません。
顔も見たくない。あんな人と同じ空気を吸うのも嫌。活躍しているだなんて許せない。
そんな風に思う方もいらっしゃるでしょう。
それでも人は変わるのです。
おそらく、Nさんもいろいろなことを経て変わった、いえ、成長したのだと思います。
人は変わる。人は成長するのです。
いくつになっても。どんな状況でも。
私はそれを応援する人でありたいと心から思っています。
過去に囚われて今を否定したり、努力している人の足を引っ張たりすることのないよう、変わろうと願う人を、もがいている人を、成長したいと心から願い頑張っている人たちの応援団であり続けたいと思います。