組織開発

レジリエンスは弱さをさらけ出すことから始まる

昨日ブログの続きです。

レジリエンスには共通の目的を持ち、自分の弱さをさらけ出すことができる関係性のチームに宿ると述べましたが、「いいポジションのおじさんが今更、弱さをさらけ出せないよ~。トホホ。。。」とご参加者から質問が出たのでした。

私の研修でもよくいただく質問です。
「リーダーやマネージャーは完璧である必要はありません。そもそも人間は不完全な生き物ですから。できないことを見栄を張って取り繕っても周囲には滑稽にしか映りません。それよりも『できない』『わからない』『教えて』『それ任せた』と素直に言えるリーダー、マネージャーの方が、遥かに人間的に魅力的ですよ~」
と私はお伝えしています。
しかしそれでも、
「え~ そうですか? メンバーにバカにされませんか?」
と疑いの眼。

そんなあなたはザ・昭和のカチカチ石頭なのかもしれません。
そもそも、今の若手メンバーがマネージャーやリーダーに「完璧」を求めているでしょうか?
ITについては若手の方が遥かに知識は豊富でしょうし(だって彼らは物心ついたころからマウスを持って画面を見ていたんですよ。)、今時の流行に敏感なことも彼らには到底かないません。
ビジネスの経験はこちらの方が長いので、既定路線のあれやこれやは経験値としてこちらがたくさん知っていて当然ですが、不確実、不確定な要素の多い事柄においては完璧を装うことはある意味「罪」であり、できない、わからない、知らない、経験ないなどは正直にオープンにし、誰も「ない」なら皆で知恵を出し合い、新たな「解」を共に見出していくことこそが必要なことだと思います。
そう! わかったふり、知ったふりをするのはチームに対する背信行為、「罪」なのです!

凸凹の石垣さながらチームもメンバー皆、凸凹です。
それぞれの強みの総和で強くなれば良いのであり、たった一人のスーパースターを誰も求めていません。
(スーパースター一人こけたらチーム全体が沈没してしまうのでは困りますよね。)

弱さを今更さらけ出せない・・・
そう思っている中高年のおじさま、おばさま。
カッコ悪い、情けない、と思っているのはあなただけで、そもそも周囲はあなたの事を「完全」「完璧」とは思っていません。
いえ、あなたのボロはとっくに周囲にはバレているんです。
だったらいつまでも取り繕って自分を大きく見せるのではなく、等身大の自分をさらけ出して、自分自身のレジリエンスを高めるのと同時に、チームのレジリエンスの向上に寄与しませんか。

「自分の能力の限界(弱さ)を認め、隠すことなくさらけ出す。そして周りにそっと委ねてみる。周囲の協力を引き出す。」
「様々な環境に適応したければ、作りこみは最小にせよ。多くは環境に委ねよ。」
岡田美智男先生の言葉です。

岡田先生からは「委ねる」という言葉が数多く聞かれました。
年齢と経験を重ねるほど、この「委ねる」が難しくなるのかもしれませんが、「抱え込みは罪」と肝に銘じ、弱さを認め(受け入れ)、周囲に委ねたいものです。

明日は「委ねる」ことが「ONE TEAM」をつくるをテーマに、ラグビー廣瀬俊朗さんから伺ったお話なども交えながら綴りたいと思います。

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