すぐに話をはぐらかす。怒ってみせる。沈んでみせる。自分を偽る。他人の批判に終始する。
もう、なんだかなぁ、いい加減にせんかい!
と言いたくなるTさん。
かつての私であれば、
「本当に力不足で申し訳ないのですが、Tさんについてはお引き受けいたしかねます。」
と、クライアント(経営者)様にTさんへのお手伝いをお断りしたと思います。
真面目に自分と向き合おうとせず、周囲が悪い、自分からアクションするのは違う、とガチガチに凝り固まっているTさんには、会社が時間とお金を特別にかけてまで個別ケアする必要があるのかと疑問に感じるからです。
今日はほぼ1日、Tさんの事を考えていました。
相変わらずの不真面目な態度。変わらぬ他責発言。
けれども今の私はTさんのサポートを辞退しようとは全く思っていません。
Tさんと出会ったことは「感謝」しなければならないと思っています。
実際、イラっとすることもあるし、このやろうと感じることもあるし、けれども、Tさんのことが愛しくてたまらないのも事実です。
何故って、Tさんは本当に私の手に余る難しい方です。
だから愛おしいのです。
だって、つまり、Tさんは私の成長の糧だからです。
気持ちの面でもテクニックの面でも、全身全霊でTさんと向き合わなければ、いえ、今まで以上に私が一回りも二回りも成長して大きくならなければTさんのお役に、すなわちクライアント様のお役には立てそうもありません。
と言うことは、Tさんは私を成長させてくれる存在に他ならないのです。
「こんちくしょう!」と思うか、「愛おしい」と思うか。
不思議なもので、「Tさんは成長の糧」と思うと、どんなに憎まれ口をたたかれても横柄な態度でいられても、愛おしさが湧いてきて穏やかな気持ちでいられます。
「じゃあ、時間なのでそろそろ今日は終わりで・・・」と私が言いかけると、途端に一生懸命にいろいろと話し始める、そんなところにも、本当は自分にかまってほしいのに悪さばかりしているやんちゃ坊主のような可愛さを感じます。
綺麗ごとではなく、素直にそう思えている自分を嬉しく思いますし、そう思わせてくれるTさんと出会えたこともまたありがたく感じます。
難しい相手との出会いは、成長のチャンス!
必ずやTさんの笑顔が溢れるよう、私自身の成長を誓います。