部下の報連相がイマイチだと嘆くマネージャーのTさん。
「どうやったらうるさく言わなくても部下から言ってきてくれるんでしょうか?」
とご相談をいただきました。
「それはね、簡単!」
笑顔の私に、そんな魔法のような秘策はあるのかと
興味津々のTさんでしたが、次の私の言葉に唖然としました。
「Tさんが部下に報連相をすればいいのよ。
そしたらみんなマネして、
Tさんに報連相するようになるから。」
帆連想とは部下が上司にするものだと、
なぜ上司が部下に報連相しなければいけないのかと
口をタコにして不満を訴えたTさんでしたが
私が理由を詳しく説明すると、
「ごもっとも!」
ととても納得してくれました。
上司は情報を山ほど持っているけど、部下は持っていない。
自分が下っ端の時、上司に対して「そういうこと、ちゃんと言ってよ」とか
「情報出し惜しみしている」とか不満に思ったりもした。
本社会議や他のいろんな一見関係ないようなことでも、
説明しながら情報出してくれる上司の下では
視座が広まった、上がったような気がする。
上司から相談されると、
頼られた気がして、認められている感じがして
嬉しかった。
報連相は義務ではありません。
相手に対する
愛情表現 感謝の気持ち
です。
上司が部下に感謝の気持ちを示して愛情表現すれば
部下もちゃんと返してくれます。
上司が部下に何もしなければ
部下だって、自分を無下に扱う上司に
なんで感謝の気持ちを示したりするでしょう。
上(かみ=上の立場の人)、禮を好めば、即ち民敢(あへ)て敬せざること莫(な)し。
上、義を好めば、則(すなは)ち民敢(あへ)て服(ふく)せざる莫(な)し。
上、信を好めば、則ち民敢て情(まこと)を用(もち)いざること莫(な)し。
(論語 子路第十三より)
なのです。
部下は労働者ではなく、
同じ目的に向かって進む大切なパートナー。
パートナーだったら「義務!」を強要するのではなく
まずは相手を大切に思う、その気持ちを表現しなければいけません。
上司の背中を見て、部下はマネをするのです。
ですから、「部下が〇〇できていない!」
と思ったら、それはすなわち
上司であるあなたが「〇〇できていない!」わけであり、
部下を責める前に、我が身を律することが必要なのです。
なぜなら、
部下はあなたの鏡
だからです。
あなたは部下に報連相していますか?