「オンライン研修だと、わからないと思って自分の仕事したり、
全く別のことをしてたりするから、
そこをどう管理するかが難しいんですよね。」
マネージャー研修についての打ち合わせで、
今現在進行中の新入社員オンライン研修の悩みが噴出したお客様。
入社式もそこそこに、3カ月目に突入したオンライン研修に、
受講する新入社員の中には、「疲れ」が出てきているのかもしれません。
「参加態度がそんなんだという時点で、この研修の受講資格ないんだよ。
みんな等しく受ける研修じゃないんだから。
この研修を受講する目的、意味をきちんと理解していたら、
受講中に仕事するとか、遊ぶとか、本来あり得ないだろう。」
部長さんの言葉に私も背筋がピンと伸びました。
と同時に、これまでずっと抱いていた、私の中の固定観念が崩れ落ちたのです。
それは・・・
研修に前向きに取り組んでもらうために、
受講動機を少しでも高めるために、
様々な工夫を凝らさなければならない。
という「思い込み」です。
職場がリアルであり、
全てがリアルで進んでいることが前提では、
これらはとても重要な考え方です。
しかし、働き方はリモートワークとなり、
研修もそれぞれの居場所からのオンラインとなった時、
「前向きに取り組んでもらうために」
という考え方そのものがナンセンスだと感じました。
リモートワークに転換した時点で、
大切なコトはPCに向かって仕事をしている姿勢ではなく、
それぞれ個々人の「自律」「自立」が必須であり、
結果という果実を生むために何をしたかが
リアル職場よりも一層重要視されるのです。
同様に、リアル研修の場では、
周囲の雰囲気を害することなく前向き(なふり)に取り組み、
例え、頭の中は全く別の事を考えていたとしても、
セミナールームを一歩出た途端、全てを忘れてしまったとしても、
「その場にいる」ことが受講したことになるわけです。(悲しすぎる・・・)
しかし、オンライン研修では、
と言うよりも、働き方がリモートになった時、
「場に存在すること」ではなく、「成果」を強く求められるわけです。
そのためには、誰もが自分自身のブラッシュアップを常に心がける必要があり、
それをしっかりと自覚できているならば、
研修の機会をどのように意味づけ、
どんな姿勢で取り組むのか、
それはもう、受講側の責任!
ということになるのかもしれません。
オンライン研修受講前に私たち提供側ができることは、
・どんな考え方だと有益な時間になるのか
・逆に、どんな考え方だと無駄な時間になるのか
・周囲(他の受講者)を気にせず、自分の成長にフォーカスするために必要なコト
・「正解」を答えるのではなく、自分の成長のために自分がが手に入れたいコトに貪欲になるコト
・そもそも、どんなふうになりたいの? どんなふうに成長したいの?
(これがわかっていなかったら、ニーズもつかめないので)
これらを事前動画などで印象深く、簡潔に伝える事。
そして、オンライン実施時には、
講師側がコントロールを手放し、
起こっている全てを学びの基と捉え、ファシリテーターに徹する事。
あれ? んんん?
リアルでもやってたけど・・・
というか、ずっと、こればっかりやってたけど・・・
同じなのに、どうして固定観念崩れたの?
それは、Whyが違うからです。
やってたことHowとWhatは同じでも、Whyが違うからです。
リアルの場で受講生が前向きにというのは、
もちろん、受講生のため、オーダーいただいた企業様のため
であることは大前提ですが、
前に立っている講師が、その方が圧倒的にやりやすいから!です。
しかし、オンラインでは、そのあたりは既に講師は手放しています。
画面の向こうの見えない部分までコントロールしようというのは
そもそも不可能というものです。
つまり、オンラインで受講生の前向き度を高める工夫は、
120%受講生のため!!! なのです。
リアル研修では「盛り上がった感」(つまり、これが机に向かって頑張っているとおんなじ)
が多少なりとも重視される傾向がありますが、
オンラインでは、自分の成長にどれだけつながったか感(つまり、結果、成果)
が重視されるわけで、
そのためには、提供する側の根底となる意識(Why)も変えなければいけないと
いうことなのですね。
今日のブログはお伝えしたいことをうまくまとめることができませんでした。
たった一言にまとめるとすると、
難易度上がったけど、やりがいも上がった!
ということです。
これからのプログラムに、ワクワクがいっぱいです。