DNAに組み込まれている5つの価値観

5つの欲求

明るくない話題が多いこの頃、身近な方たちとの会話やその言動から、
その方たちの「欲求のプロフィール」が普段以上によくわかります。

欲求のプロフィールとは、ウィリアム・グラッサー博士が提唱した選択理論心理学の考え方です。

人には「愛・所属」「力・価値」「自由」「楽しみ」「生存」の5つの欲求があり、その強さは人によって異なり、また、その満たし方も人によって異なるというものです。

一般的に知られているマズローの欲求の段階説に対して、グラッサーは、人の欲求は段階的ではなく、人によって強度が違うと唱えているところです。

強度というと分かりづらいかもしれないので、それぞれ人によって、各欲求を満たしたい入れ物(器)の大きさが違うと考えると分かりやすいです。


私は「愛・所属」は特大ビールジョッキ、「力・価値」も中ジョッキくらいなのに対して「生存」はちっちゃなオチョコくらいです。
ですから、今回の世の中の騒ぎに対しても、「かかる時はかかるから」くらいの気楽な気持ちで不安は殆ど感じず、「家族との時間が増えてラッキー」と思えます。

友人のOさんは「自由」と「楽しみ」がジョッキサイズなので、会社からの「自宅待機命令」にストレス満載。自由を奪われて、また、楽しみの満たし方がアウトドアである彼女にとって、自分の欲求を満たすことがままならない現状に、イライラしているようです。

「生存」がことのほか高いKさんは、ニュースのはしごをしては、不安が募っているようです。
彼女からしてみると、何も気にしていないように見える私は宇宙人のように感じるようで、一生懸命に備えに走り、そうすることで自らの安心を保っています。



誰が正しくて、誰が間違いではなく、人それぞれなのです。
ですから、「あの人、おかしいよね」とか「こんなことくらいでイライラして」とか「どうして我慢できないの?」と自分と異なる人を批判・避難するのではなく、「欲求のプロフィールが違うんだ」「欲求が正しく満たせていないんだ」と考えることで、相手との対応の仕方も変わってくるというものです。


もし、今、あなたの身近に不安になっていたり、ストレスが溜まっていたりする人がいたとしたら、それは、その人の欲求のグラス(器)がその人にとって正しく満たされておらず、カラっからに乾いてしまっているか、または、本当は冷たい水で満たしたいのに、甘いジュースがグラスに入ってしまっていたりと、その人にとっては「満たされていない」状況に陥っているに違いありません。

そんな人には「おかしいよ!」「がまんしなよ!」と言うのではなく、
その人の欲求の強度をきちんと理解して、さらに、その人にとっての満たし方を理解し、今、その満たし方ができないのであれば、代わる満たし方を一緒に考えてあげる、またはサポートしてあげることで、その人の気持ちもご機嫌へと向かうことでしょう。


5つの欲求のプロフィールとその強度、満たし方について

自分を正しく知り、相手を知ることで、
どんな時にも自分で自分をご機嫌にコントロールすることができるし
相手のハッピーのお手伝いもできるのです。

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