「私はどうも部下に恵まれなくって・・・」と嘆いているマネージャーは多くいらっしゃいます。当の私もそうでした。「どうしてうちのメンバーはこうなんだろう・・・」といつも思っていました。
ではお伺いします。あなたが「自分は部下に恵まれている!」と思う部下はどんな部下なのでしょうか?
ミスなく仕事の成果を出すことができる人。
ホウレンソウをしっかりとしてくれる人。
マネージャーの言うことに素直に従ってくれる人。
細かいことを言わなくてもマネージャーの言うことをすぐに理解してくれる人。
お客様から評判のいい人。
多少のハードワークでも文句を言わずに前向きに取り組んでくれる人。
他にもいろいろありますね。理想の部下。
確かにこんなメンバーばかりだと素晴らしいかもしれませんね。でも、本当にこのようなメンバーに囲まれていることが「恵まれている」ということなのでしょうか?こんなメンバーばかりだったら、あなたの存在意義、意味はどこにありますか?
「いやいや、優秀なメンバーが更にパフォーマンスを発揮できるように上手くマネジメントする」とおっしゃるかもしれません。(かつての私はそうでした・・・)
いえ、優秀なメンバーなら黙っていてもある程度は勝手に仕事をしてくれるのです。さらに言えば、マネージャーが多少ダメでも、優秀なメンバーが揃っていたらそこそこの結果は出せると思うのです。
それよりも!あなたのメンバーたちは思っていないでしょうか?
「僕たち、上司に恵まれなくって・・・」
いっつもガミガミ。
言ってることとやってることが違う。
自分の意見を押しつける。
人によって態度が違う。
上司やお客様にいい顔して、そのしわ寄せを自分たちに押し付ける。
本当に、こんな上司でいやになっちゃうよな~。こんな風に、あなたのメンバーは感じていないでしょうか?
「部下に恵まれていない」と思う気持ちは、何かの形を通じてきっとメンバーに伝わっています。そしてそれは「上司に恵まれていない」という感情をメンバーに抱かせているのかもしれません。お互いにそんな風に思っている関係はとても悲しいですね。本来、上司部下はそういうものではないはずなのに。
部下に恵まれなくって・・・ と嘆いているマネージャーさん。自分が嘆く前に、「私が上司であることをメンバーは嘆いていないだろうか?」と客観的に振り返ってみてください。
メンバーは上司の鏡です。相手が恵まれていないと感じることは、つまり、今のあなたが「イケていない」ということです。あなたのプラスの考えとそれに基づく行動は、きっとメンバーにプラスの影響を与えることと思います。自分は恵まれない・・・ と嘆くのではなく、メンバーは恵まれていると感じてくれているかな? とメンバー視点で考えてみてください。
アバタもエクボ。一つ一つ見えてくる良いところが強みに変わり、良い関係性と良い結果を生むに違いありません。