「経営幹部」と聞くと、あなたはどんな人をイメージしますか？
社長、役員、部長などの上級管理職。
「育成」という観点で見たとき、
「経営層」と「幹部層」では全くその育成方が異なります。
経営層とは、わかりやすく言うと役員以上。
給与ではなく報酬をもらっている人。
経営責任を担っている人。
謄本、有価証券報告書に名前が載る人。
経営方針、目的、目標を発信する人。
幹部層とは、役員ではない上級管理職。
給与を貰っている人（雇用されている人）
実質的経営責任は負わない人。
謄本、有価証券報告書に名前は載らない人。
経営方針、目的、目標を実行する人。
役割の違いを考えると、
経営層と幹部層ではストレッチポイントが異なることがわかります。
幹部層から経営層へ進む人もいますが、
経営層向き、幹部層向きと、もともとのポテンシャルも大きくものを言います。
一言で「経営幹部育成」と言っても、
適性を見極め、役割に応じた強化ポイントを鍛えぬくことが必要です。
自社の経営幹部候補を育てようとするなら、
将来の社長・役員を育てようとしているのか、
上級管理職を育てようとしているのか、
ゴール設定はどこにあるのかを明確にすることが大切です。
また、その対象となる人たちの適性を適切に見極めることも言わずもがなです。
幹部層育成の過程で経営層へストレッチする人を見出し、
個別教育するケースは多くみられます。
一方、中小企業においては、
最初からピンポイントで経営層として英才教育プログラムが組まれる場合もあります。
経営幹部と一口に言いますが、
経営層と幹部層では、実際には役割と求められる能力が異なります。
トップの育て方がわからない、次世代リーダーが育たない
という場合には、分けて考えるべきことが混在してしまい、
適切な育成方がなされていないのかもしれません。
