「あなたに言われたくありません!」
そんな言葉をぶつけられるマネージャー時代がありました。
相手はKさん。
仕事のスキルは高いけれど、私には拒絶反応しかない様子でした。
彼女は、あからさまに私を否定し、
話しかけても無視。
最初は本当に辛かったです。
でも、そんなKさんと信頼関係を築けたのは、
今でも私の小さな自慢です。
そして、そのきっかけとなったのは、
驚くほどシンプルな行動でした。
席を隣にするだけで変わる関係性
私が取った行動は、
「Kさんの隣の席に移ること」でした。
そして、とにかく話しかけ続けること。
「おはよう!」
「行ってらっしゃい!」
「そのペンケース、素敵だね」
など、小さな会話を毎日続けました。
返事がなくても、無視されても構いません。
ひたすら、挨拶や声かけを続けました。
最初のうちはストレスを感じることもありました。
無視されるのは正直キツイです。
それでも続けられたのは、
「Kさんと本音で話せる関係になりたい」
という思いが強かったからです。
効果が出た瞬間の感動
ある日、
Kさんの方から「おはようございます!」と挨拶してくれました。
さらに、
「ちょっと相談があるんですけど、10分くらいいいですか?」
と仕事の相談まで。
嬉しすぎて、その瞬間は本当に小躍りしたい気持ちでした。
少しずつ会話が増え、
やがてKさんは何でも話してくれるように。
お互いを尊重し合える信頼関係が築けたのです。
後で聞いた話ですが、
私が隣の席になると分かった時、
Kさんはこう思ったそうです。
「うそでしょ。この人、何考えてるの?」と。
でも、毎日話しかけ続けられるうちに、
「無視している自分の方が冷たい人間に見える」
と感じ、次第に心を開いてくれたそうです。
部下育成の秘訣:「物理的距離」を縮めることから始める
人と人との心理的距離を縮めるためには、
まず「物理的距離」を縮めることが効果的です。
隣同士になることで、部下の様子を自然に観察でき、
小さな変化に気付けるようになります。
ポイントは以下の3つです:
- 物理的距離を縮める
席を近くする、頻繁に顔を合わせるなど、
接触の機会を増やします。 - 反応を期待せず声をかけ続ける
無視されても気にしない。
まずはこちらが心を開き続ける姿勢を見せることが重要です。 - 信頼関係を築くのは「時間」が必要
一日や二日で変わることはありません。
根気よく関係を育む覚悟を持ちましょう。
心理的距離が遠いメンバーとは、
実際の物理的距離も遠いことが多いものです。
部下との信頼関係を築くために、
物理的距離を縮めるというシンプルな行動を試してみませんか?
「まずは近くに座る」ことで、
見えるもの、感じるものが必ず変わります。
皆さんも、ぜひこの方法を試してみてください。
小さな変化が、大きな信頼関係を生む一歩になるはずです。