「私は正しいことを言ったのに、なぜ伝わらない?」
そんな経験、ありませんか?
📌 上司に意見したのに、スルーされた…
📌 部下に厳しく指摘したら、逆にやる気をなくされた…
📌 正論を言ったはずなのに、関係が悪化した…
「伝え方が悪かったのかな?」と考えることはありますよね。
でも、本当に伝え方だけの問題でしょうか?
実は、伝え方の失敗の多くは、伝え方のテクニックではなく、感情の問題 です。
「いい加減にしてほしい」
「それでも上司?」
「もう辞めてくれたらいいのに」
こんな強い ネガティブ感情 を持ったまま発した言葉が、
相手に届くことはまずありません。
今日は、「正しいことを言ったのに伝わらない…」という問題の本質と、
感情マネジメントの重要性についてお話しします。
1. 私が「伝え方を間違えた」過去の失敗
📌 社会人1年目:「それでも上司ですか!」と噛みついた過去
社会人1年目の夏、私は 隣の課の課長に正論をぶつけた ことがあります。
同期のMちゃんが毎日泣いているのを見て、我慢できずにこう言いました。
👉 「それでも上司ですか!ちゃんとしてください!」
結果は、見事にスルー&直属の上司に叱られる というオチ。
「私は正しいことを言ったのに、なぜ伝わらない?」
…今ならわかります。
私は 正論を言ったのではなく、怒りをぶつけただけ だったんです。
📌 社長への意見具申:「あなたの考えは間違っています!」
もう一つの大きな失敗は、15年以上前のこと。
当時の社長に、会社のためを思って意見したことが、
結果的に社長の不興を買い、関係が完全に壊れた ことがありました。
蜜月だった関係が一転し、最後にはこう言われました。
👉 「もう一緒にやっていけません。辞めてほしい。」
あのとき、私は 「会社のために」と思っていたけれど、
実は社長の考えを真っ向から否定するような言い方をしていた んです。
人は、どんなに正論でも、「あなたは間違っている」と言われると反発する。
私は 「伝えること」よりも、「自分の正しさ」を主張すること に夢中になっていました。
2. 最近の失敗:「所詮女だから」と言う役員への対応
最近、またやってしまった失敗があります。
ある会社の役員のお一人が、典型的な 男尊女卑タイプ で、
こう言っているのが耳に入りました。
👉 「女からコーチングは…」「所詮女だから」
私は この方に対してマイナスの10乗くらいの感情を抱きました。
そんな折、その方の部下がその方の愚痴を言っているのを聞きました。
折しも、その方とミーティングの予定が入っており、
私はその方のある言動について ドスレートに「いけない」と言い切ってしまった のです。
社長や他の役員は「よく言ってくれた」と感謝してくれました。
でも、当の本人には全く響かず、シャッターを固く閉ざされました。
「私は正しいことを言ったのに、なぜ伝わらなかったのか?」
答えは簡単。
私は 「この人に良くなってほしい」という目的よりも、
「この人に怒りをぶつけたい」という感情に支配されてしまった のです。
3. 伝え方の問題ではなく、「感情の問題」
伝え方の本を読んで、テクニックを学んでいても、感情が暴走すると台無し になります。
どんなに「伝え方の技術」を知っていても
📌 怒りがこもった言葉は、相手に届かない
📌 伝える目的よりも、自分の憂さ晴らしが優先されてしまう
📌 「伝え方が悪かった」のではなく、「感情に飲まれた結果、伝え方を誤った」
本当に大切なのは、「伝え方」ではなく、「感情マネジメント」 だったのです。
4. 感情マネジメントのためにできること
では、どうすれば「感情に振り回されず、適切な伝え方ができる」のでしょうか。
ここで大切なのが、「感情が暴走する前に、冷静になるための習慣」 です。
💡 ①「私は何のためにこれを伝えるのか?」を一呼吸置いて考える
💡 ② 「自分の感情は今、どこに向かっている?」を観察する
💡 ③ 「憂さ晴らしではなく、目的に沿った伝え方になっているか?」を確認する
💡 ④ 感情が強すぎるときは、いったん持ち帰る(感情が収まってから伝える)
これを実践するだけで、伝え方の失敗がぐっと減ります。
5.「伝える技術」よりも、「感情マネジメント」が大事
📌 「伝え方を間違える」原因は、伝え方の技術ではなく、感情が先走ること
📌 本当に伝わる言葉とは、「感情を整えた上で、相手が受け取りやすい形で伝えること」
📌 感情を整えることで、伝え方の技術が本当に活きる!
正論を言ったのに伝わらなかった経験はありませんか?
それは、「伝え方」の問題ではなく、「感情の問題」かもしれません。
次に何かを伝えるとき、ぜひ 「私は今、冷静か?」 を考えてみてくださいね。