「魚は頭から腐る」リーダーの言動が組織を決める

「魚は頭から腐る」
この言葉を聞いたことがありますか？

これは、組織のトップのあり方が、そのまま組織全体の風土を決める という意味の言葉です。

リーダーが腐れば、組織も腐る。
リーダーが曖昧になれば、組織も曖昧になる。
リーダーが信頼されなければ、組織内にも不信感が広がる。

リーダーの言動や姿勢は、必ず組織に影響を与える のです。

これは、江戸時代の儒学者 佐藤一斎 の『住職心得箇条』第15条にも通じる考えです。

「風儀は上より起こるもの也」
「上にこの風あらば、下必ずその習いとなりて、人心に癖を持つ」

つまり、リーダーの考え方や行動が、そのまま組織の文化となる のです。

1. 「魚は頭から腐る」　リーダーが持つべき最大の自覚とは？

組織に問題が起こったとき、こんなことを感じたことはありませんか？

「なんで部下たちはこんなに受け身なんだろう？」
「なんで会社に不満を持つ社員ばかり増えるんだ？」
「なんでうちのチームは一体感がないんだろう？」

もしそう思ったなら、リーダー自身の姿勢を振り返ることが大切です。

組織が受け身なら、リーダーが「指示待ち」を助長するようなマネジメントをしていないか？

組織に不満が広がっているなら、リーダーが「信頼される発信」をできているか？

組織に一体感がないなら、リーダー自身が「チームの一員」として動いているか？

リーダーは 組織の「頭」 です。

頭が腐れば、組織全体が腐る。

これは、リーダーとして 絶対に忘れてはいけない心得 です。

2. 『住職心得箇条』第15条が教える「リーダーの言動が組織に与える影響」

佐藤一斎の『住職心得箇条』第15条には、こう書かれています。

「風儀は上より起こるもの也」
「上にこの風あらば、下必ずその習いとなりて、人心に癖を持つ」

これは、リーダーの言動が、組織全体の文化となって広がるという意味です。

たとえば、

上司が陰で部下の悪口を言っている
➡ 部下たちも、上司の顔色をうかがい、陰口を叩くようになる

上司が好き嫌いで人を評価している
➡ 部下たちも、上司の機嫌を取ることばかりに気を取られ、本質的な成長をしなくなる

上司が問題を先送りにしている
➡ 部下たちも、責任を取ることを避けるようになる

つまり、リーダーの言動が「良くも悪くも」部下に影響する のです。

では、逆に 「部下を成長させ、組織を良い方向に導くリーダー」 は、どんな言動をするのでしょうか？

3. 「信頼されるトップ」と「疑われるトップ」の違い

「信頼されるリーダー」 は、こんな言動をします。

● 部下を公平に扱い、好き嫌いで判断しない
● 問題が起こったとき、責任を取る覚悟を持つ
● 陰で部下の悪口を言わず、直接フィードバックをする
●「まず自分が変わる」という姿勢を示す

「疑われるリーダー」 は、こんな言動をします。

× 好き嫌いで人を評価する（本人は気づいていない）
× 自分のミスは認めず、部下のせいにする
× 部下に厳しくするが、自分の行動には甘い
× 「変えるべきは組織や部下」と考え、自分を省みない

リーダーが 「部下に対してどうあるか？」が、そのまま組織に反映される のです。

4. 「リーダーこそ、自分磨きを怠るな！」

経営層を目指す人に伝えたいことがあります。
それは、「勉強はビジネススキルだけではない」 ということです。

● リーダーに求められるのは、知識やテクニック以上に「人間力」
● 本当に強いリーダーは、懐が深く、人としての魅力がある
●「自分を磨き続ける姿勢」が、部下に影響を与える

では、リーダーが「自分磨き」をするためには、何が必要でしょうか？

● 自分の価値観や信念を磨く（何のために働くのか？）
● 自分の感情をコントロールする訓練をする（怒りや苛立ちに振り回されない）
● 多様な価値観を学ぶ（異なる意見を受け入れ、視野を広げる）
● 本を読み、人と会い、刺激を受け続ける（成長を止めない）

江戸時代の名著『重職心得箇条』には、「上に立つ者がどうあるべきか？」 という本質的な教えが詰まっています。
数百年前の教えが、今も変わらず通用するのは、リーダーの本質は時代を超えても変わらない からです。

「己を修めざれば、人を正すこと能わず」
（自分を正せない人間が、他人を指導することはできない）

「寛厚ならざれば、人心を服せず」
（リーダーは器の大きさが大事）

こうした教えを、今の時代にどう活かすか？
それを考えることが、真の経営者への第一歩です。

リーダーは、「なる」のではなく、「なり続ける」もの。
自分を磨き続けることが、本物のリーダーへの道 なのです。

5. 「上に立つ者がまず変わる」ことが、強い組織を作る

「魚は頭から腐る」　リーダーの言動が、そのまま組織を決める！
「風儀は上より起こるもの」　トップのあり方が、組織の文化を作る！
「リーダーこそ、自分磨きを怠るな！」　人間力が組織を動かす！

あなたは、「自分が組織の未来をつくる」 という覚悟を持てていますか？

リーダーこそ、学び続け、成長し続けることが大切です！

今日から、自分を磨く習慣を始めてみませんか？