マネジメント・リーダーシップ人間力

「キレる人」と職場でどう向き合う?経営層・管理職が取るべき関わり方とは

「あの人はああいう人だから」で済ませていませんか?

職場に時々いる、「すぐキレる人」。

伝える内容そのものは正論でも、
「言い方が強すぎる」「高圧的」「キレたように言ってくる」ことで、
周囲を緊張させ、関係性を壊してしまう人だ。

部下だったら──フォローに走るのは上司の役目になるし、
上司だったら──部下の声は、どんどん遠ざかっていく。
取引先だったら──関係の継続すら難しくなることもある。

よく耳にするのが、
「まぁ、あの人はああいう人だから」で済ませてしまうパターンだ。
確かに、性格や癖は変えられない。
でも、その“空気”を放置したままにしてしまうと、
周囲はただ我慢し続けるしかなくなる。

キレる人にも、言い分はある

多くの場合、キレるという行為の奥には、
「伝えたいことがある」「焦っている」「自分が正しいと思っている」
そんな心理がある。

だからこそ、こちらが冷静に耳を傾けることで、
その人が本当に伝えたいことが見えてくることもある。

ただし、こちらの感情が揺れているうちは難しい。

大切なのは、“自分の態度を先に決めておくこと”。
・感情に巻き込まれない
・でも、スルーもしない
・言いたいことを言える空気を作る
・ただし、言い方には配慮をお願いする

これは、相手を変えることではなく、
「自分の関わり方を整える」マネジメントの基本姿勢だと思う。

「譲歩」ではなく「戦略的余白」

もちろん、相手の態度に毎回付き合っていたら、
疲弊してしまうのも事実だ。

でも、関係を続ける必要がある相手だからこそ、
こちらが“譲る”のではなく、“余白を持つ”という戦略もある。

その余白が、「あなたの言い分も理解したい」というメッセージになり、
相手が“普通に話せる状態”に戻るきっかけになることもある。

知らんぷりは、一番まずい

怖いから、苦手だから、という理由で「知らんぷり」してしまうと、
その“空気”が、組織の文化になってしまう。
すると、本来は声をあげられる人たちも、黙り始める。

経営層・管理職である私たちは、
“言い方”に問題がある人にも、
“伝えたいこと”がある限り、ちゃんと向き合う必要がある。

でも、それは「戦う」ことじゃない。
逃げない、でも戦わない。
関係性を壊さないまま、健全な対話に持ち込む。
それができるのは、マネジメントの特権であり、責任でもある。

「あの人はああいう人だから」と決めつけた瞬間に、対話の扉は閉じる。
組織に必要なのは、“その先”に進めるリーダーだと思う。

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