誰だって変わることができる

夢見物語でかまわない

子供の頃、私は本気でプリマバレリーナになることを夢見ていました。いえ、なろうと思っていました。バレエが大好きで大好きで、その世界で生きていこうと勝手に決めていました。そうは言っても、四国の片田舎ではレッスンも知れています。
小学校を卒業した年の12歳の春休み、両親を拝み倒して当時のソ連(現・ロシア)のレニングラード(現・サンクトペテルブルク)にある国立ワガノワバレエ学校に短期留学しました。その時はまだ成田が開港前。羽田からの出発でした。

今思うと、12歳の少女を一人、しかも米ソ冷戦の真っただ中のソ連に出してくれた両親には本当に頭が下がりますが、寝ても覚めてもソ連にどうしても行きたいと懇願し続けた自分のエネルギーにも我ながら驚きます。

昔から「いつも夢みたいなことを言って・・・」とよく母に呆れられたものです。
そう、私はかなりの夢見る夢子ちゃんでした。

けれども振り返ってみると、夢が現実に叶ったかどうかは別として、夢見て行動していた時のエネルギーは、それは凄いものがあったと思っています。
プリマを夢見てソ連に短期留学した時
どうしてもJ社に入りたくて就職活動していた時
新規企画を通したくてO社に猛アタックしていた時

夢を夢で終わらせてしまうのではなく、夢を何とかかなえたいと思った時、人の思考は黙っていても前を向きます。
「どうすればできるか」「どうしたらうまくいくか」と「できること」に意識が向かいます。決してできない理由を探したりはしません。
そして、その思いが強ければ強いほど、行動エネルギーも増し、どんどん進んでいくのです。

私はバレリーナになることはできませんでしたが、精一杯前へ進んだ結果、自分の才能と向き合い、納得して断念しました。そこに後悔はありません。
就職活動や企画活動は実現することができました。

「夢みたいなことばかり言っていないで現実をしっかりと見なさい。」
何度も何度もそう言われて、いつの間にか夢を見ることが少なくなってきていたように思います。
もしくは、単なる夢にしてしまい、夢を実現しようという気持ちを失くしていたかもしれません。

夢の力はとてつもなく大きいです。
最近、改めてそのことを実感しました。
とんでもない力を夢は与えてくれ、行動力や創造力など、必要な力が不思議なほどに増していくのです。

いくつになっても夢見物語を熱く語れる人でいたい。
その物語を現実のものとすべく、前向きに進んでいる人でいたい。
そういう人は常にキラキラと輝いているはずだから。
そういう人が周囲にも夢と希望をもたらし、周りの人たちに幸せを感じてもらえる手助けができると思うから。

大人になってもどんどん夢を見ていたい。
夢見物語を堂々と語れる人でいたい。

そんな風に思う今日この頃です。

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