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他人への感謝は自分のため

料金後払いの支払い期限が今日であることに気がついたものの、銀行は既にクローズ。
コンビニでも支払いができることが分かり、用紙とお財布を持って慌てて近くのコンビニへ走りました。

運よくレジには誰も並んでいません。
手袋を外して持ってきた用紙を差し出し、画面に表示された料金を確認して「OK」をタッチ。お金を支払って領収控えをもらいました。

「ありがとうございました。」
レジの女性に思わず頭を下げていました。
コンビニがなかったら危うく支払漏れするところでした。休日の夜でもお店は開いていて無事に払い終えたことにホッとした私の口から思わず出た言葉でした。感謝の気持ちから自然に頭も下げていました。

驚いた表情でこちらを見るレジの女性。
慌てて「ありがとうございました」と小さな声で言い返してくれました。

コンビニで頭を下げて「ありがとう」と言うお客さんは稀なのでしょう。
鳩が豆鉄砲を食ったような顔でこちらを見ています。

「いえ、支払い今日中だったので、こちらで払えて良かったと思って。助かりました。ありがとうございました。」
私がそう言うと、レジの女性がようやく笑顔に変わりました。
「それは良かったです。こちらこそありがとうございました。」
そう言って、今度は明るく大きな声で答えてくれました。

別の店員さんが不思議そうに私たちの会話を見ていました。
コンビニエンスストアでお客さんの方から「ありがとう」と頭を下げるのは珍しい事なのでしょう。
何事かと興味津々な様子がその表情から伺い知れました。

コンビニ払いOKの用紙だったのですから、しかも、期限まで、まだ6時間以上も残っていたのですから、何も特別な事ではないかもしれません。
しかし、それを「当たり前」と捉えるか、「助かった。ありがたい。」と捉えるか。
後者の方が、私の心に感謝の気持ちが満ちてきて、ほっこりと温かくひとりでに笑顔になることができます。
他人への感謝は、自分自身が幸せな気持ちになれる魔法の行為なのかもしれません。

近くにコンビニがあること、レジが開いていて待たずに済んだこと、レジの女性が感じの良い人だったこと、支払用紙がコンビニ対応だったこと
そんなあれやこれやに感謝しながら、まだ雪の残る夜道を一人笑顔で自宅へ急いだのでした。

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