禅語から学ぶリーダーのあり方

「一期一会」純粋性を大切にする

一期一会(いちごいちえ)

とても有名な言葉ですので、今更解説なんかいらないよ~ という方も多いかもしれません。

一般的には「人との出会いは大切なものだから大切にしなければいけない」というような意味で用いられているのではないでしょうか。
ウィキペディアによると「茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味する。」とあります。

茶道のお稽古では、最初にこの一期一会を学ぶと言っても良いかもしれません。
今、この瞬間は二度とやってくることはない。ですから亭主が客に対して心を尽くし、客が訪れるずいぶん前から茶室を清め、水を汲んで窯に湯を沸かし、季節の茶花や掛け軸を用意し、茶道具の組み合わせや茶菓子の用意など、一つ一つに思いを込めて心遣いを示します。そうして客が訪れたと時には心を込めて丁寧に一服の茶を点てるのです。

一期一会は何も茶席でのみ用いられる言葉ではありません。

日常において、例えば家庭において、職場においてはどうでしょうか。

両親や兄弟、子供たちに、あるいは上司やチームの仲間、関係機関の方達に。
いつも一緒にいる人やいつも会う人に、いつもと変わらぬ日常の風景の中に、「幸せだ」という喜びや「ありがたい」という感謝の気持ちを思い出し、それを言葉や行動で丁寧に表す。
そういうことなのではないでしょうか。

目の前のことにひたむきに一生懸命であったり、ほんの些細なことにも感動したり感謝したり。
そんな姿勢が一期一会の心なのだと思うのです。

一期一会の心を持ち続けるとは、いつまでも、わずかなことにも心を震わせ喜びや感動を覚えることができたり、当たり前のことにも感謝する気持ちを持てる。そういう「人としての純粋性」にあるのだと思います。
どんなに経験や年齢を重ねたとしても、心の純粋性、一期一会の心を失わないようにしたいものです。

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