マネジメント・リーダーシップ

良い質問が人を育てる

「夏は好き?」と小さな子供たちに尋ねると、
「好き~!」または「きら~い!」と答えが返ってきます。
しかし、「春・夏・秋・冬 どの季節が好きですか?」と尋ねると
「春!」
「春が好きなのね。理由を教えてください。」
「お花がいっぱい咲くから~!」
「そうね。春はお花がいっぱいね。なんのお花が好きですか?」
「チューリップ!」
となっていきます。

「スイカは美味しいですか?」ではなく、「どんなお味がしますか?」と尋ねると
「甘いの。いっぱいジュースが出てくるよ。けど、種がぷつぷつお口でじゃまするの。今日のは昨日よりももっと甘いよ。」
こんな答えが返ってくるかもしれません。

こちらがどんな問いを投げかけるかによって相手から返ってくる答えは変わってきます。
相手にしっかりと考えてもらいたいと思った時にはなおさら、どう問いかけるかが大切になってきます。
小さな子供でさえこうなのですから、いわんや大人をや、です。

ところが!
こちらの質問力のなさを棚に上げて、「答えがチープ」とか「考えて返事してほしいな」とか思ったことはありませんか?
もちろん、言わずして相手の方から深い答えを返してくれたらそれに越したことはありません。
しかし、良い質問は相手の気づき、学びを深めるのです。問われて初めて(改めて)考える、気づいた、ということもあるのです。
だとしたら、「良い質問」を投げかけるのは、メンバー育成の役割を担っているマネージャーにとって、マストな事ではないでしょうか。

未来へ向かう質問を投げかければ思考は未来へ向きますし、ポジティブな質問をすれば思考はポジティブに向かいます。
逆もまたしかり。
どんな質問を投げかけるかで、メンバーが見つめてほしい方向を自然と向いてもらうことができるかもしれません。

何も難しいことはありません。
こちらが聞きたいことを聞くのではなく、相手の答えに応じて、相手(人)に興味関心を持って質問していけば良いのだと思います。

「夏は好き?プール好き?プール行く?」ではなく、
「夏休みはどんな遊びをしてみたい?」といった具合にです。
大人も全く同じです。

そうそう!
自分で自分にたくさん質問してみましょう。いわゆる自問自答というやつです。
自分はネガティブ質問が多いのか、限定質問が多いのか。はたまた未来志向型なのか。そもそも質問が複雑で答え辛いとか。自分の質問の傾向が分かるでしょう。

良い質問がメンバーを育む。
リーダーは、マネージャーは、メンバー育成のためにもどんどん質問力を磨きましょう。

タイトルとURLをコピーしました