マネジメント・リーダーシップ

コミュニケーションが双方向ではいけない理由

「コミュニケーションは一方的にならないよう、双方向で行いましょう。」
と言われますが、双方向コミュニケーションではダメです。
もちろん、一方的もダメです。

A:「私は〇〇だと思う」
B:「僕は△△だと思う」

これは立派な双方向です。
しかし、こうやって文字化すると分かるように、
ただ、自分の意見を言っているだけではそこから何も生まれず、
永遠なる擦れ違いもあり得ます。

A:「私は〇〇だと思う」
B:「僕は△△だと思う」
A:「それはおかしい。〇〇の方が圧倒的に価値がある。〇〇であるべきだ。」

こうなるディベート(討論)の世界であり、
もはや、コミュニケーションとは言い難いです。

コミュニケーションとは、議論ではなく、討論でもなく、
もちろん一方的通達でも、単に意見を言い合うだけでもありません。

コミュニケーションの目的は、
共通の目的(ビジネスなら目標達成、家庭なら家族の幸せ等)のために
気持ちや考えを伝え合い、互いを理解し、違いを理解し、
ゴールに向かってより良い状態を築いていくための手段です。

そのためには、一方的でも双方向でも不十分です。
互いの気持ちや考えを聞き合った上で、
「私は〇〇だけど、あなたは△△なんだね。それも悪くないね。」
「そうなんだ。だったら僕はそっちに賛成だよ」
「そういう考えもあるね。だったら〇〇と△△の良いとこどりで、▢▢もあるね。」
など、違いを認める、双方の考えが更新されるなど、
双方向を行った上でそれぞれの意見が互いに循環し、バージョンアップも可能とする
循環型コミュニケーションが望ましいのです。

今朝通りかかった小学校の全校朝礼で、校長先生がひとしきり話をした最後に、
校長「みんなで頑張りましょう」
生徒「・・・・・」
校長「頑張りましょう」
生徒「はーい・・・」
といった光景を目(耳)にしました。
こうなると一方通行にもならず、
生徒の耳にはおそらく殆ど何も届いていないと思うのですが💦

ビジネス場面で、この校長先生のようになっているマネージャ―は
たくさんいると思います。
コミュニケーションは双方向でも全く足りません。
互いを聞き合い、違いを認め、考えのバージョンアップも柔軟に行える
循環型コミュニケーションを常に心がけたいものです。

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