「すごい実行力だよね」
「やっぱり実行力がないとね」
管理職研修で、チーム変革の成功事例を紹介した後、
グループディスカッションを行ったところ、
複数のグループから「実行力」というキーワードが聞こえてきました。
「あの実行力はどこから来るんだろうね」
「あそこまでの実行力はないかも」
驚きや感嘆と共に、諦めのような囁きも聞こえてきます。
そもそも、「実行力」とは何でしょう?
岩をも突き動かすような、ものすごいエネルギーを秘めた
強大なパワーのことを言うのでしょうか?
実行力がある人とは、パワー溢れる人のことなのでしょうか?
実行力とは「何かを突き動かすような強い力」かもしれませんが、
それは、瞬発力ではなく、
継続する力、持久力だと私は思います。
一撃で大きな岩を砕いてしまう強靭な力ではなく、
一滴の雫が長い間に滴り落ちて岩に穴を開けてしまう、
そんな力だと思うのです。
結果を出す人、変化を起こす人は、
必ず「行動」しています。
計画だけ立てて、「ああ、上手くいかない」とか
「〇〇の影響で難しいんだよね」と他人のせいにしたりは決してしません。
とにかく、「行動している」のです。
幸運にも、たった一度の行動で成功にたどりつくこともあるかもしれません。
しかし、多くの場合は、工夫や改善を繰り返しながら
地道な事柄をコツコツと続けていき、
ようやく変化点にたどりついたとき、その事柄が花開くのです。
1万回の失敗を繰り返したエジソンしかり、
アップルの成功の陰には山ほどの失敗があったスティーブ・ジョブズしかり、
伝説の営業マンと言われたプロフェッショナル営業マンしかり、
皆、突飛な事柄の一発勝負で成功を手に入れているのではなく、
行動し続けている、その先に、栄光を手に入れているのです。
つまり、実行力とは行動し続けることができる力、
すなわち「行動持続力」と言えるのではないでしょうか。
それは特別な力ではなく、コツコツと続けること。
ただ、毎日毎日、続けることであり、
難しいことであるけれど、誰でもできることでもあるのです。
そう考えると、実行力は「ある」「ない」ではなく、
「続けてやる」「続けてやらない」のもっとシンプルなモノなのかもしれません。
もしあなたが「私は実行力が足りない・・・」と思っていたならば、
それは、「足らない」のではなく、「コツコツ続けていない」だけなのだと思います。
実行力とはコツコツ勝つコツなのですね。