プロゴルファーの宮里藍選手が31歳という若さで現役引退を発表しました。
私の父は、彼女がプロデビューした頃から「藍ちゃん、藍ちゃん」とまるで自分の子供のように応援していたため、さぞ残念がっていることと思い連絡してみました。
すると、「藍ちゃんが楽になれて良かった。パットが入らなかったり、ショットがぶれたり勝てないのにいつも前向きなコメントをする藍ちゃんが痛々しくて可哀想だった。」との事でした。
父曰く、宮里選手の一番の魅力はその人柄なのだそうです。謙虚で前向きで決して偉ぶらない。直接会ったことはなくてもプレーの様子やふるまい、コメントなどを聞いているとそれが滲み出ているというのです。
引退会見でインタビュアーから「みんなに愛された理由は?」と聞かれ、「プロゴルファーである前に一人の人間であれ」とお父様の教えがあったと、そう導いてくれたお父様に感謝していると話をしていました。
考えてみると宮里藍選手に限らず、浅田真央さんしかり、松井秀喜さんや三浦知良さんなど、多くの人に愛され尊敬されている人たちは、そのパフォーマンスのみならず皆さん、お人柄が高く評価されているようです。
選手として一流でも人として最低では多くの人の声援を受けることは難しいですし、誰もその選手の活躍を応援したいとは思わないでしょう。
真のトップであるためにはその人間性も強く求められるのかもしれません。
私たちビジネスパーソンも同じです。どんなに仕事ができても人として尊敬できないと思われると、誰もついてきてくれないし、それどころか人は離れていくばかりでしょう。
そんな時には自らの不運を嘆いて相手を責めるのではなく、不運を招いた原因は自分自身の深いところにあると、よくよく深く自らを省みることが必要なのでしょう。
色々な役割や肩書など人はたくさんのモノを背負っていますが、まずは一人の人間として自分はどうあるべきか、どうありたいのか、をしっかりと持つことが必要です。
藍ちゃんの引退会見をテレビで見ながら、私も深く考えさせられました。