「メンバーがチャレンジしない」
「もっと挑戦する姿勢を見せてくれる前向きなチームを作りたい」
現状維持は衰退を意味する環境において、
メンバーがチャレンジに否定的であることは
かなり悩ましい問題です。
チャレンジできない人、チャレンジしない人は
何が彼らのチャレンジを阻んでいるのでしょうか。
多くの場合、共通しているのは「失敗が怖い」です。
しかし実際には、
「失敗をする」という事実が怖いのではありません。
上司や会社の評価がコワイ。
失敗者というダメレッテルを貼られるのがコワイ。
仲間たちの冷ややかな視線がコワイ。
同情されるのがコワイ。等々
「失敗をした後の周囲の反応」が怖いということです。
中でも、上司や会社の評価に起因するものはとても強いようです。
では、どんどんチャレンジが促進されているチームは
どうなのでしょうか?
チャレンジに前向きなメンバーばかりが集まっているかというと
決してそうではありません。
チャレンジを歓迎し、失敗を許容、歓迎する風土がそこにあるからこそ
皆がどんどんチャレンジをしていきます。
そこに恐れは存在せず、逆に、
チャレンジしない方が居心地悪く感じる、
そんな空気感がチームに存在するのかもしれません。
数年前に一世を風靡した都市銀行を舞台に描かれた某ドラマよろしく、
「一度バツがつくとおしまい」とまではいかなくても、
「バツがつく」という意識がある時点で、
現状の安全地帯から飛び出してチャレンジする人は、
本当にごくごくまれにしか出てきません。
必要なことは、単に失敗を責めない事だけでなく、
チャレンジする勇気をチームのみんなで称え、
その過程をチームみんなで温かく見守る。
危なっかしいと思えばアドバイスを与え、必要なサポートを怠らない。
成功したらチームみんなで喜び、その成功要因を振り返る。
失敗したらサポートに足りない点はなかったか、
上手くいかなかった要因をチームの学習材料として、皆で振り返る。
チャレンジしている人を、
チームは決して一人ぼっちにしていない。
何度でも、誰でもが、再チャレンジすることができ、
チャレンジを通して皆で成長していこうとする風土環境である。
マネージャ―がそんな風土を意識して作っているかどうかです。
チームメンバーがチャレンジしない、できないのは、
本人の意欲・能力以上に、
「チャレンジしたい!」と思えるようなチーム環境を作れていない
マネジメント側の責任によるところが大きいです。
このチームでは何度でもチャレンジできる。
チャレンジすることで成功しても失敗しても、
その一つ一つが自分とチームの成長材料となる。
そんな風に一人ひとりが心から思うことができれば、
チャレンジは特別なことではなく、
ごく普通の日常行動となって、
常に新陳代謝が活発に起きているチームになっていくのです。