マネジメント・リーダーシップ

育成で必ず気をつけたい2つのポイント

 部下育成(子育てでも同じです)において必ず気をつけたい2つのポイントがあります。

1.自分や他人と比べない

2.部下目線を持つ

簡単なようで、この2つには陥りやすい罠があります。

1.自分や他人と比べない

「自分だったらこう考える」「自分が若い時はこうだった」
と思うのは自由ですが、
それをベースに判断や評価が左右されてはいけません。
目標設定しかり、サポートの仕方しかり、全てにおいてです。
あなたはあなた、相手は相手です。
人は自分を基準に物事を考えてしまいがちな生き物です。
そうではなく、一旦、自分は脇に置き、
その部下個人の強みや特徴を基準に、目標設定やそのスピード感、育成方法などを
考えるようにしたいものです。

「ライバルと比較して発破をかける」「チームで競争させる」なども
必ずしも好ましいやり方とは言えません。
なぜなら、競う相手は特定の誰かではないからです。
また、競争相手に勝った時、それ以上の向上心が萎えてしまう恐れもあります。
目指すべきは、自分が考える将来の理想(ビジョン)です。
それは決して誰かと比較するものではありません。
「アイツに負けるな」ではなく、「自分の理想にどれくらい近づいているか」
が育成には欠かせない視点です。
目標や理想を誰かにするのは良いですが、あくまでもそれは一つの目標であり、
そこだけを目指して追いかけるのは間違っています。

2.部下目線を持つ

「部下が何をしたか」が大切ではなく、
「部下が何をどんなふうに考えて、その行動をしたか」が大切です。
結果(行動)だけを見るのではなく、そこに至る考え方の成長なくして
部下の成長はあり得ません。

また、上司の言葉を部下はどのように受け取っているか、
今、どんな気持ちで事に臨んでいるか、など、
部下の感情を慮ることも大切です。
人間は感情の生き物です。
どんなに理屈で理解していても、感情がブレーキをかけることがあります。
逆に、感情がものすごい後押しとなる事もあります。

部下目線を持つとは、育成側の理屈だけで物事を進めるのではなく、
常に部下の状態に関心を持つと言い換えても良いでしょう。
部下目線なくして育成側の視点だけでどんなに頑張っても、
行動するのは部下なのですから、空回りしては意味がありません。

常に部下目線を持ち、
実際に行動する部下の状態をしっかりと理解できている事が
大切になります。

育成で必ず気をつけたい2つのポイント
1.自分や他人と比べない
2.部下目線を持つ

「成長させてあげたい」という気持ちが強くなればなるほど
この2つがいつの間にか欠けてしまい、育成側の都合に傾いてしまいがちです。
常々心して、臨みたいものです。

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