お客様からのクレームが収まらない
何度も注意・指示しているのにルールが徹底されない
こんな時、リーダーはどうして「きちんと」やってくれないのかと思うことでしょう。
指示通り、マニュアル通り正確に行えばミスもクレームも防げるはずなのに
なぜ、それができないんだと泣きたくなることでしょう。
誰だって、喜んでミスをしたい、お客様のクレームを待ち望んでいる
というメンバーはいないでしょう。
にもかかわらず、ミスを起こしてしまう。
お客様からお叱りを頂く結果になってしまう。
その原因はたった1つ。
ルールが正しく守られていない。
すなわち、ルールを正しく実行していないからです。
では、なぜルールを正しく実行しないのでしょう。
そもそも正しく理解していない。
面倒くさい。
理由はこのどちらかです。
人間の性として、難しい取り組みや手順が複雑な場合、
マニュアルやルールに従って取り組もうとします。
そうでなければ失敗する可能性が高いことを知っているからです。
逆に、手順がシンプルで単純な取組みの場合、
わざわざマニュアル通りに取り組むことに煩わしさを感じます。
そんな面倒なことをしなくても私はできる。
シンプルで難易度が低い取り組みは、人に油断をもたらすからです。
つまり、ミスが頻発するのは、その事柄がシンプルで単純な取組みの場合が多いということです。
シンプルで簡単だと思われる事柄に対してマニュアルを守るという行為は、
多くの人にとって「面倒くさい」想いを抱かせます。
その悪魔の誘惑に負けず、きちんとルールを守ってもらうためにリーダーができること。
それは、ルールを守れ!と締め付けることではなく、
「こんな単純なこともルール通りに取り組んでくれてありがとう」と
面倒くさい取り組みをしてくれているメンバーに感謝を示すことです。
どんな事柄であってもルールを守るのは当たり前!
と締め付けてはいけません。
手を抜きたい、楽をしたい、わざわざ面倒なコトをしたくない、と思うのは
人としてあり得る気持ちです。
その気持ちを乗り越えてルールを守っているメンバーは、
失敗を恐れて複雑なマニュアルに従っているメンバーよりも、
ある意味、はるかに大人な対応をしてくれているというものです。
なかなか改善が進まない。
それは、リーダーの感謝が足りないのかもしれません。
人は簡単な事柄であればあるほど、ミスを起こします。
それらに対して「縛る」「締め付ける」「罰を与える」のではなく、
是非とも「感謝」でメンバーと向き合ってください。
必ずやチームのミスは減少し、改善が前へ進むに違いありません。