まったくそんなつもりはないのに
「言い方がキツイ」「冷たい感じがする」
のような印象を他者に与えてしまう人には
ある共通点があります。
それは行き違いや齟齬が生じた時に多く見受けられます。
A:「この件は来週月曜だったと思うんですが。」
B:「火曜に変更になったと、先週伝えましたよ。」
(「伝えたのに忘れたの?」と暗に相手を非難している印象を与える)
A:「このプロジェクトには、やはりYさんに入ってもらった方がいいと思います。」
B:「ただでさえ集まりが悪いのに、
忙しいYさんが入ったらスケジュール調整がますますできなくなります。」
(相手の意見を真正面から否定している)
Aさんの発言に対して、Bさんはド・ストレートです。
これは、口調がキツイかそうでないかに関わらず、
真正面から「あなたは間違っている(=私は正しい)」
と言っているのと同じで、
言われた方は良いイメージを持たないでしょう。
物事をすべて「正解・不正解」「正しい・間違い」「良い・悪い」などの
白黒と決めてしまうのではなく、
たとえ相手の言っていることがトンチンカンであったとしても、
「あなたはおかしい(間違っている)」と
相手の間違いを指摘したり批判するなど、
ド・ストレートに言葉を投げ返すのではなく、
一旦受け止め、相手の意見を否定することなく「私はこう思う」と
アサーティブに言葉をつないでみませんか。
A:「この件は来週月曜だったと思うんですが。」
B:「先週メールでお伝えした通り、火曜に変更になったのです。」
(※変更になった事実に伝える事柄の力点を置き、
「連絡済みでしょ⁉」のニュアンスを言葉に残さない。)
A:「このプロジェクトには、やはりYさんに入ってもらった方がいいと思います。」
B:「私たちの課題はメンバーが前向きでないことであり、
その対策を考えなければいけないと私は思っています。」
(相手の意見を否定するのではなく、自分の意見を素直に伝える)
言葉は生き物であり、
単なる文字面以上に、発する人の想いが言葉に乗り移ります。
同じ言葉を発しているのに、聞いた側
嬉しく思うこともあれば、不快に感じることがあるのはそのせいです。
相手にキツイ、冷たい印象を与えてしまう人は、
無意識のうちに勝った負けた、正しい間違いなどの二極化思考が働き、
少しでも自分の優位性を保とうと潜在意識で働いているのかもしれません。
潜在意識の修正は難しいですが、
アサーティブな表現は意識して行うことが可能です。
思い当たる点がある人は、ジャッジするよりもIメッセージを
是非、心がけてみてください。