経営者を目指そうと心に誓った時、
あなたが最初にすべきことは、今自分が所属している組織(チーム)を
自分の会社と見立てて考え行動することです。
3人のメンバーを率いるチームリーダであれば、そのチームを。
課長なら課を、部長なら部を、自分の会社として考えます。
自分の会社を一時の打ち上げ花火で終わらせるのではなく、
持続的に社会から必要とされ続ける会社にしようと考えた時、
あなたは今の行動の何を止め、何を続け、何を積極的に新たに行いますか?
一般的に、思考と行動は今現在の立場によって、
内向き傾向が強いか、外にも向いているかが異なります。
経営者は常に360度全方向を向いていなければなりません。
どんなにAIが進化し、ITCが業務の多くを担う時代になっても、
究極のところ、ビジネスは人と人とのつながりなくして成立しません。
経営者は会社の顔。社員にとって扇の要でなければなりません。
・自社のサポーターとも言えるお客様(経営者)と
絶対的信頼関係を築いている。そのための行動を常に行っている。
・自社のサポーターとも言える関係企業(経営者)と
絶対的信頼関係を築いている。そのための行動を常に行っている。
・自社の利益だけを考えるのではなく、
サポーターの真のニーズは何かに耳を傾け、
(知っている、頭で考える、ではなく、直接聴くことが何より大切です。
多くの場合、直接聞いた真のニーズと頭で考えていたことは違うものです。)
一見、自社にとって不利益と考えられることも、
長期的視点を持って検討し、サポーターの期待に応える最善を常に尽くしている。
つまり、社内だけを見て行動するのではなく、社外も見て行動することです。
積極的にサポーター経営者に会いに行き、話を聴き、こちらの考えを伝える。
自社メリット(自利)に走らず、業界全体、日本全体を考え行動を決める。
これらもすべて社外を見ての行動です。
先日、弊社同業他社A社から、A社が請け負った案件について、
どのように進めれば良いか困っているとの相談がありました。
私は、弊社が行った類似案件のプログラムと、
具体的How toやいくつかのポイントをお知らせしました。
もちろん無償です。
A社は見事に仕事を完結し、お客様から評価いただき、
次のビジネスに繋がったそうです。
A社は同業なのでライバルとみなすか、
共に日本のリーダーを育てていくミッションを志す仲間と捉えるかで
関わり方は変わってきます。
A社のレベルが上がることは、弊社にとっても励みとなります。
A社のお客様で優れたリーダーが育つことは、
A社、業界、地域、日本にとって喜ばしいことです。
日本全体が元気になる事は、弊社経営理念に一致します。
弊社の目先の利益、
たとえばA社にアドバイス料を請求する、
弊社とのジョイントビジネスとするよう仕掛けて利益を得る、
などは、自利だけを考える内向き志向の最たるものです。
そうではなく経営者は、自社だけでなく自社のサポーター
(A社は良き仲間であり同業他社でもサポーターであると私は考えています)
や、更に広い視点(業界、地域、日本、世界)の利益も
同時に考えることができる外向き志向でなければなりません。
経営の究極の目的は、世の中を良き方へ変える貢献をすることです。
見る方向を「世の中」と捉えるか、「社内」とするかで、
自然と思考と行動は全く異なるものに変わってきます。
あなたが経営者を目指すなら、今所属している立場から
世の中(最初は「サポーター」から始めると良いでしょう)を見つめ、
何をすれば良いかを考えなければいけません。
その時、あなたは、
今の行動の何を止め、何を続け、何を新たに行いますか?