戦略人事

戦略人事が機能しない理由

「『戦略人事』と何度も言いますが、どういう意味で使っているのですか?」とご質問をいただきました。
「経営戦略と人事戦略が一致している事。人事が単なるルーティーン業務に留まることなく、組織の戦略を遂行していく『ヒト』をどのように戦略的に育成、配置、評価し、やる気を上げ、ヒトで勝てる組織づくりを行うこと。」とお答えすると、「それって、人事の当たり前ですよね?」と更にご質問をいただきました。

「当たり前」だけど「当たり前に機能していない」ことは世の中にたくさんあります。
人事に限ったことではありません。経理はどうでしょうか。単に日常の経理業務を行っているに留まらず、数字から読み解いた改善案サポートや戦略検討など、後手に回ることなく企業戦略と完全一致してリードするような動きができているでしょうか。

戦略人事が、当たり前だけど当たり前に機能していない理由の最も大きなことに、「経営者がそこまでの役割を現実には期待していない」ことがあります。だから「人事側も戦略を頭に入れつつも、『一致』することを当然とせず、かけ離れたルーティンでも定例業務として終わっている」のです。
つまり、戦略人事を機能させようと本気で思うなら、経営者が人事に「本来の役割」を厳しく求めることが必要です。

どんな組織であれ、機械やコンピューター、人工知能がその主力となっている組織であったとしても、「組織はヒトで成り立ち、ヒトで動いている」ことは今後も変わりありません。その「ヒト」に関わる人事が戦略的でないなら、その組織は勝つことは難しいと言わざるを得ません。
組織が勝つためには、ヒトで勝つ。ヒトで勝つためには、人事が戦略人事として最大限機能していなければなりません。

あなたの組織の人事は、「ヒトで勝つ」戦略人事として機能できていますか?


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