人は何かを始めるとき、目的や思いを持って始めるはずなのに、途中でそれを忘れてしまい、まったく不合理な行動をとってしまうことがあります。（目的や意味もなく、「ただなんとなく」で始めた行動の場合は、ここでは一旦わきに置いておきます。）
企業内大学のマネジメント＆ミッション経営の講座を担当していますが、時折、受講生化が次のような相談を受けることがあります。「〇〇ワークショップは脱落者が多いと聞くのですが、僕でも大丈夫でしょうか？」「〇〇先生の講座は課題が多いと評判なので、取るのをためらっているんですが、先生の講座の課題は多いですか？」
こんなとき、私は決まって次のように答えます。「企業内大学受講を希望した目的は何？」「目的を思い出したら、あとは自分で判断できるよね」
職場でも同じことが言えます。あの上司は厳しいから顔色を伺ったほうが良い。あのお客様はおおざっぱだから、詳しい資料はなくても大丈夫。あなたの仕事の目的、意味は何なのか。本来の自分の仕事の目的に立ち返れば、その言動は果たして適切なものなのか、それとも目先をやり過ごすだけの不適切なものなのかは明らかです。
どのようなときも、目的を忘れた言動は、無意味な作業に変わってしまいます。常に自分の心に目的や意味を問いかけ、意図しない方向へ進んでしまわないよう自ら気を付けたいものです。
