マネジメント・リーダーシップ

メンバーの真の実力と今の結果はイコールではない

メンバーの真の実力を確かめる時、目先の成績に左右されてはいけません。

「ウサギとカメ」のように、要領が良いウサギさんとコツコツ地道に努力を怠らないカメさん。どちらが良い悪いではありません。パッと見の成績が良いウサギさんを〇。なかなか結果が出ないカメさんを×としない、見る側が確かな目を持たなければならないということです。

例えば営業成績。大きなお得意様を引き継いだメンバーと、毎回競合が厳しいお客様を引き継いだメンバー。目先の成績は大きなお得意様を引き継いだメンバーが先行するのは必然です。しかし、真の実力をどちらが身に着けているかとなれば話は別です。

例えば製造部門。イレギュラーが多く、臨機応変な対応が余儀なくされる部門のメンバーと、ルーティンをしっかりと行い確実性を求められる部門のメンバー。個人の特性によって合う合わないがありますし、イレギュラー対応や臨機応変さには一定の熟練が求められます。比較的すぐに結果が出やすいのはルーティン業務の方です。イレギュラーでミスが多いメンバーが劣っているという話ではありません。

全く同じ仕事を同じように行うならば比較は容易ですが、ビジネスにおいて、そのようなケースの方が稀です。にもかかわらず、安易に周囲と比較をして、「同世代で一番デキル」「若手の中で出遅れている」と簡単に評価をしてしまっては、メンバーの成長の勢いを欠いてしまうかもしれません。

メンバーの本当の実力を図るのは、そんなに簡単なことではありません。大器晩成型であればその資質をしっかりと見抜いてあげたいですし、勢い先行尻すぼみ型であれば、そうならないように後押しが必要です。

育てる側は、決して目先の結果に左右されることなく、一人ひとりのポテンシャルをしっかりと見極め、ある一定上の長い目を持って育てる気持ちでいたいものです。

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