作家の曽野綾子さんの日めくりカレンダー。5月9日には以下の言葉だったと友人がSNSに載せていました。
「今あるもので幸福を創る」
晩年はさまざまなものを失っていく。だからこそ、今、自分が得ているもので幸福を創り出す才覚が必要になる。
貧しい国の生活を思えば、一生の間に、雨露を凌げる家に住み、毎日食べるものがあるだけで「成功」といえる。
好きな勉強をし、趣味を楽しみ、家族や友人から信頼や尊敬、好意を受けたなら、文句なしの「大成功」である。
本当にしごく納得の言葉なのですが、これ、チームを率いるリーダーにも当てはまると思ったのです。
今いるメンバーで成功を導き出す。
とかく隣の芝生は青く見える。
あっちのメンバーの方が優秀なのに。あの子がいてくれるともっと成果が上がるのに。
うまくいっていないチームのリーダーほどそう思いがちなのかもしれない。
けれどもあなたのメンバーも同様に思っているかもしれない。
あっちのチームのリーダーの方がもっと話を聞いてくれる。他のチームだったらもっと自分を引き立ててくれるだろうに。うちのリーダーは怒鳴ってばかり。隣のチームのリーダーだったら良かった。
チームを預り、メンバーを預り、ともに同じ目標を目指すことができるチャンスを与えられているだけで、「幸せ」だと言える。
一人でできることなどたかが知れている。
どんなに優秀な人であっても、たった一人では、できることは1×1=1でしかない。
チームを預り、互いに励まし切削琢磨し、相乗効果を発揮することで、1+1+1=3ではなく、4にも5にもなることができたなら、それこそ文句なしの大きな幸せである。
チームみんなで頑張りぬいたからこそ得ることができた成果は、一人で頑張って得た喜びの何倍も大きいに違いない。
今いるメンバーで成功を導き出す。
現状を嘆くのではなく、今、自分の周りいるメンバーで成功を創り出す才覚がリーダーには求められるのです。
「うちのメンバーは・・・。隣のチームのあの子のほうが・・・」 と言っているあなた。
「うちのリーダーは・・・。隣のチームのリーダーのほうが・・・」と言われているかもしれませんよ。