誰だって変わることができる

上から目線

自分では全くそんなつもりはないのに、「上から目線だよね」と言われて悩んでいるマネージャーのYさん。
語り口は常に穏やかで笑顔だし、使っている言葉も丁寧です。
にもかかわらず、多くのメンバーが感じている「上から目線」という指摘。
何とかしたいと言うYさんの切なる願いに、その原因を探ってみることになりました。

そこで分かったことがありました。
それは、他の多くの場合にも当てはまると思われるのですが、Yさんのそもそものメンタルモデルに起因していたようでした。

「Aさんはどうしてそう思うの?」
とメンバーに質問したとします。
しかし、発せられた言葉とは別に( )の中のような思いが言外に秘められていたとしたら、当然、言葉に乗った思いによって、相手には全く違って聞こえるのです。

①「(うわぁ!そんな風に思いもしなかった。どうしてそんな風に思い当たったのか、知りた~い。興味津々。関心ありあり。)Aさんはどうしてそう思うの?」

②「(また訳の分かんないこと言ってる。どうしていつも、変な事ばっかり言うのかなぁ。おかしいでしょう・・・。)Aさんはどうしてそう思うの?」

この①と②の違いについてYさんに伝えたところ、無意識のうちに②の思いが心の内にあったことに気づき、Yさん自身もとてもショックを受けていました。
メンバーからしてみたら、Yさんの言葉遣いがとても丁寧で笑顔であるだけに、②のメンタルモデルに乗せられた言葉はまるで、冷たく先が尖った氷のように心に突き刺さり、とてもつらかったのだそうです。

その後、Yさんは、常に自分の心に問いかける癖をつけると同時に、「メンバーをジャッジ」するのではなく、「メンバーに興味関心を持つ」工夫に取り組みました。

「そんなに簡単にはうまくいかないですよ。けど、以前よりも上から目線度が下がったとメンバーから言われました。」

苦笑いしながらも嬉しそうに報告してくれたYさん。

そう!
ジャッジではなく興味関心。
これは、人とのコミュニケーションにおいてとても重要なことです。

自分も上から目線チックなんだよな・・・
と多少なりとも心当たりのあるあなた。
自身の心の内に目を向けてみて、もし、「ジャッジ」しているようならば、「相手への興味関心」に心の目を転換してみてください。

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