「去年もそうだったよね。」
「あの時も言ったよね」
「前もそうだったじゃない」
私が苦手!というか、イヤ!だった上司に、過去のことを蒸し返すタイプのマネージャーがいました。
確かに以前にミスをしたし、過ちも犯したし、出過ぎたことを言ったこともあります。
間違いだらけ、失敗だらけで、マネージャーや先輩達から見たら、全くもって頼りない新人だったかもしれません。
しかし、本人は本人なりにそれらのミスを糧として少しでも成長しようと前を向いているのに、過去のことを蒸し返されてはその途端に何だか「お前はだからダメなんだよ!」とレッテルを貼られてしまったようで、とても悲しい気持ちになったのを今でも覚えています。
何度も同じ失敗を繰り返したとしても、当の本人は繰り返さまいと必死で努力しているのかもしれません。
また同じように出しゃばったとしても、ブレーキがうまくかからなかっただけで、心の中でマズイ!と誰よりも感じているのは本人かもしれません。
何度も同じ失敗を繰り返したり間違いを繰り返したりしたとしても、それらはオオカミ少年とは全く別物です。
だから、どうかマネージャーは過去のことを持ち出さず、その都度、言葉を選んで話しかけてあげてほしいのです。
「今」だけに注目してあげてほしいのです。
それは子供に対しても同じです。
また老いた両親に対してもしかりです。
「また間違えた・・・」
母にそう言われるのが何よりも辛い父。
母に全く悪気はありませんが、間違えようと思って間違えたわけではないのにそう言われて落ち込む父を見ていると、それは上手くいかないメンバーとマネージャーのそれを見ているようで、心がチクリと痛みます。
つまるところは誰に対しても、その人の過去のネガティブな事柄を持ち出すのはやめて、「今」を見つめることにしたいものです。