「失敗から学ぶ」は誰もが知る言葉です。
「自分が成長したのは、あの時の失敗のおかげだ」と
若き日のほろ苦い思い出を、今は良き経験と置き換えている方も多いでしょう。
成功から学ぶ
よりも
失敗から学ぶ
方が、はるかに大きなものを得られることを
私たちは知っています。
にもかかわらず、
メンバーやわが子に対して、
失敗しないよう、失敗しないようにと
過保護になっているあなた。
それは、相手の成長を、あなた自らが妨げているに他ありません。
自転車は転ばなければ、いつまでたっても乗れるようになりません。
逆上がりは、何度もお尻からずり落ちて、嫌になりながら、
ひょんなことからコツをつかんで回れるようになるのです。
100点を取れる問題ばかり与えるのではなく、
80点、50点しか取れない問題を与えましょう。
間違えた事、分からなかった事からこそ得るものがあるからです。
すべては失敗を経て、考えて、失敗から学んだことが知恵となり、
成長となるのです。
私はとんでもない失敗の機会を意図的に上司から与えられ、
とても悔しく、しんどい思いをしたけれど、
そのおかげで山ほど大切なことを学んできました。
そんな機会を与えてくれた上司に心から感謝です。
と同時に、失敗をするということは他者への影響が少なからずあるわけで、
それらも含めて私の成長を支援してくれた上司に
深い尊敬の念を覚えます。
(例えば、こんなとんでもない失敗をしました。
『グループ会社メンバーにそっぽを向かれた時』)
可愛い子には旅をさせよ と言いますが、
可愛いメンバーには失敗をさせましょう。
失敗をするのは挑戦の証。
失敗しない程度の目標では成長はわずかですし、
失敗しないよう過保護上司では、メンバーの依存を招くばかりです。
メンバーの失敗を歓迎するには、上司の側の度量が問われます。
あなたがちっぽけな器しか持ち合わせていなければ、
メンバーの失敗を受け止めることは難しいでしょうし、
それ故に、メンバーの成長もなかなか望むことができないのです。
可愛いメンバーには失敗をさせましょう。
そのためには、あなたの器をもっと、もっと、広げましょう。