アクションラーニングセッションでの一コマ。
「自分の問題を取り上げてほしい」と自ら課題提案者を志願したAさんは、周囲の誰もが認める仕事がデキる人です。
そのAさんが課題と感じているコトはまさに自分自身の問題。
これからよりステップアップしていくために身につけなければならない人としてのあり方の部分で、とても苦労しているコトについてでした。
Aさんの赤裸々な自己開示に、同じチームの人たちは最初、少し戸惑った感も見えましたが、その真剣さに影響されてなのか、次第に全員がAさんの問題をジブンゴトとして一生懸命考え、意見を出し合い、60分間のセッション時間を終えました。
仕事の最中の厳しい表情とは打って変わってセッション中のAさんは純粋で少し気弱な少年のような表情でした。
「自分がこんな風に悩んでいることをチームの誰も知らないと思う。」
「本当に情けないカッコ悪い話だけど、けど何とかしたいと本気で思っているのでこの場を活用したい。」
すべての言葉からAさんの本気度がありありと伺えます。
60分間のセッションが終了してのAさんの振り返りがとても印象的でした。
とても穏やかな表情で感想を述べたAさん。
「あっという間の60分で早かった。みんなが僕のことを真剣に考えてくれたのが嬉しかった。若いBさんの言葉は僕にはなかった視点でとても参考になった。Cさんのさっきの話はとても参考になって、この場が終わった後も部署は違うけれどいろいろと教えてもらえると嬉しい。」
そこには素直で謙虚で他人に対して心からの感謝を自分の言葉で伝えることができるAさんがいました。
「本当に何とかしたいんです。尾藤さん、助けてください。」
ブレイク中にそう懇願するAさんに、私は「絶対に大丈夫！」と太鼓判を押しました。
だって、変わりたい・成長したいと強く強く願い、セッションではこんなに素直に気持を吐露することができるAさんは、既に成長への階段を確実に登り始めています。
本気度が少しでも欠けていたり、セッション中に自分を取り繕うようなところがあったなら、まだまだ道は険しく厳しいかもしれませんが、Aさんには一切そんなところはありませんでした。
準備は全て整い、あとはどの道を選んでゴールを目指すのか、複数ある道の中らからAさんに合った道を探し出せばいいだけなのです。
「とても良い時間を過ごせました。ありがとうございました。」
と心からの感謝を伝えてくれたAさん。
いえいえ、私のほうこそ、このような場に立ち会えたことはとても嬉しく、Aさんと、Aさんの問題に真剣に取りくんでくれた他のメンバーにも心からの賛辞と感謝を伝えたいです。
準備は全て整いました。Aさん、あなたは絶対に大丈夫！
今日の気持ちそのままに、目指すゴールに向かって自分のハンドルをしっかりと握り続けてくださいね。
心から応援しています！
