マネジメント・リーダーシップ

リーダーとしての私のルール

リーダーやマネージャーはあくまでも「役割」であって、特別偉いわけでも何でもないんだと心底思えると、不思議なもので、悩んでいることや困っていることをメンバーにも話ができるようになります。
しかしながら、まだ40代初めの頃、「リーダーは孤独だ。メンバーを不安にするような弱音を吐いたり落ち込みを見せてはいけない!」と上司から言われ、「そうなんだ」と一生懸命突っ張っていた頃は、メンバーに悩みや困りごとを打ち明けるだなんて、想像だにしませんでした。
今考えてみると、当時の上司は「ぐいぐい引っ張っていく強くカリスマ的リーダーシップ」をイメージしてそう言ったのではないかと思います。
実際、私もそういうリーダーになりたいと思っていたし・・・。

けれども、時代が変われば求められるリーダーシップスタイルも変わりますし、人それぞれ、チームそれぞれ、リーダーシップスタイルは100人いれば100通り、色々あって構わないと思う今日この頃。
私には「ぐいぐい引っ張っていくリーダーシップ」はそもそもそぐわないと感じています。
そんな力量は持ち合わせていないし、正解も見えないし、猛烈なタフさもありません。

今では一番の相談相手がメンバーです。
「例の件、こんな風に思うんだけど、どうかなぁ」
「今、混乱してるんだけど、Aさんの考え、聞かせてくれるかなぁ」

もちろん相手と時を選びますが、相談されるメンバーもまんざらではないようで、私の知らないところで
「尾藤さんから相談されたんだけどね」
などと話をしているらしいのです。

本当に彼らのアイデアが欲しい時もあれば、参考意見として聞いておきたいときもあるし、出てきた発言云々とは無関係に、今私はこんなことで頭がいっぱいなのよ~ と知ってもらうために相談する場合もあります。
いずれにしても「ぐいぐいタイプ」ではなく、どちらかと言うと、「巻き込みタイプ」「一緒にやっていこうよタイプ」です。

今の私にとって、一番の相談相手はメンバーなのですから、私も随分変わったとモノだと思います。
但し、これだけは絶対にしない! と心に決めていることがあります。
それは、仕事における愚痴や不満、文句は絶対にメンバーには言わないということです。
基本、飲み込むようにしていますが、どうしても言いたくなったら、吐き出さないとストレス過多で壊れてしまうと思ったら、仕事とは全く無関係の人に、独り言のように聞いてもらいます。
これだけは決して間違わないようにしています。
困りごとや悩みごとを打ち明けられるのは、メンバーから見ればある意味、「頼られている」と捉えることができますが、愚痴や文句を言うリーダーは決して褒められたものではなく、ただの情けないリーダーとしか映らない可能性大だからです。

持つべきものは大切なメンバー。
だからこそ、自分で決めたルールを大切にしようと思っています。

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