ミスが多発するチーム。
「気をつけていこう!」とリーダーは声を掛けますが、
一向にミスは減りません。
こんな時、リーダーが取るべき行動は、
ミスをした人を責めることでも、
「気を引き締めろ!」とチームに気合を入れることでもありません。
「なぜミスは起こっているのか?」
その真因を突き止めることです。
毎回、同じ人がミスをするのであれば、
その人個人の技量の問題なのか、または取り組み姿勢の問題なのか、
いずれにしても俗人的問題の可能性大であり、
その人に対しての対応が必要です。
一方、同じようなミスが複数の異なる人によって起こされている場合、
それは仕組みのどこかに問題があるのです。
これまでは大丈夫だったのに、急に起こり始めた!
という場合であっても、
これまでと、今とに何か気がついていない「変化」が起きていて、
その変化に従来の仕組が追い付いていない可能性が大です。
それはもしかしたらコロナによるストレスケアが
できていないのかもしれません。
リモートワークに移行したために起こっている
コミュニケーション不足なのかもしれません。
一人一人には些細なことであっても、それが集合値となった時、
組織に大きな影響を与え、ミスという事象として現れることは
普通に考えられます。
大切なコトは、ミスという事象にとらわれるのではなく、
ミスが起こっている真因、ボトルネックを突き止めることです。
そのためには、冷静に事象を分析し、
「今までは」「普通は」「大丈夫な人もいる」などの
固定概念をすべて取り払い、客観的に事実を見つめて判断することです。
父が何度トライしてもマンション玄関のオートロックが開錠できず、
今日は母もできなくなり、
流石におかしいと調べてみたら、
玄関ドアのリモコンに異常が起こっていました。
父の認知のせいでも母の勘違いでもなく、
誰がやっても起こってしまう事象に対して考えたところ、
ドア本体の問題だったというわけです。
実際のビジネスでは、こんなに簡単に真因、ボトルネックが見つかるとは限りません。
しかしだからこそ、対症療法に終始するのではなく、
根治療法、すなわち真因に対処すべく、ボトルネックを探さなければならないのです。