「メンバーについてできるだけ『知って』ください」
という話を研修時によくするのですが、
そうすると、「もう何年も一緒にやっているので、よくわかっています」
と言うマネージャーさんがたくさんいらっしゃいます。
本当に、あなたはメンバーのことを「知って」いますか?
一体、何を知っていますか?
相手との良い関係性を築くには、まず相手を「知る」ことからです。
自分に都合の良いフィルターをかけずに、
どうぞ、メンバーについて「知って」ください。
以下の項目について、あなたはメンバーについて、
一体いくつ「知って」いますか?
① 生年月日、出身地、出身校
② 家族構成(両親、兄弟姉妹、配偶者、子供、ペット)
③ 趣味、嗜好
ココまでは履歴書などから知ることもできますね。
けれども実は、ココから先が大切です。
④ 休日の過ごし方
⑤ 子供の頃の夢(なりたかった職業、目指していたコト)
⑥ 会社の本当の入社動機(
第一希望だったか、ココしか入れなかったのか・・・など)
⑦ 言われて嬉しい言葉、言われて嫌な言葉
(「さすが!」と言われたいのか、「助かったよ」の方が嬉しいのか、など)
⑧ 将来の夢、目標
(本当は将来は起業したい、地方にUターンして地域活性化に貢献したいなど)
⑨ 困っている事、悩んでいる事
⑩ 大切にしている価値観
(「一番」や「勝つ」ことが大切なのか、
「協調性」「連帯感」なのか、「自由」「挑戦」なのか、など)
①から⑩まで、
あなたがメンバーについて「よく知っている」と言うならば、
それは恐らく、あなた自身の①から⑩もメンバーはほぼ理解しているのではないでしょうか?
④以降、順を追うごとにかなり「プライべ―ト」な中身となります。
「メンバーに質問してみてください」とある研修で宿題にしたところ、
気持ちよく話が弾んだマネージャーさんがいた一方で、
「個人情報に踏み込まないでください」と
拒絶されたマネージャーさんもいらっしゃいました。
「残念ながら、信頼関係ができていないことを痛感した・・・」
とそのマネージャーさんはおっしゃっていました。
直接的に仕事に必要のない情報でも、
関わるのはロボットではなく「人」。
心のある、感情のある「人」なのです。
最後に人を動かすのは「理屈・理論」ではなく「心」です。
ですから、自分を知り、相手を知り、自分を知ってもらう。
そんな当たり前のことがとても大切なのだと思います。
あなたはメンバーのことをどれくらい「知って」いますか?