インタビュー:執行役員 伊藤昌安 様
最初の尾藤の印象は・・・だった
最初に会った時は、きちっとしたと方だなという印象。
コーチング1回目を受けた時、マズいぞと思った。
レベルが高くてついていけるのかな、と。
営業所の中で、人がすぐ辞める営業所があって、そこに尾藤さんに入ってもらった。
僕とセンター長、管理職系の人間と一緒だったり、私だけ別だったり。
最初はそんなスタ-ト。
ある意味、高等なダメ出しを食らうという、結構厳しいな、
とそんな印象でした。
「伊藤さん、それはちょっと違うんじゃないですか。」
「そういう言葉は使わない方がいい。」
「そういう行動では部下はついてきませんよ。」
ストレートにおっしゃられるんで、
最初の頃は構えて、良く見せようという、
そんな自分の態度はすっと見透かされるんで、
そうなると、どんどん自分が不利になって苦しくなっていく。
そんなスタートでした。
すぐに「自分がまずかった」と気づいた
毎日の振り返りのコーチングを受けるようになって、
今まで、自分というのは自分のための行動、
自分をよく見せる行動のみだということがわかった。
そこを一番最初に気づかされた。
それでずいぶん自分の考え方が、
コーチングで教えてもらいながら非常に変わった。
どちらかというと、人間が腐っていた。
それが自分で分かった時は結構自分でも衝撃的だった。
そんな風にしているつもりはなかったけど、振返って一個ずつ丁寧に洗っていくと、
「なんだ、自分をよく見せるためだったな」と。
自分が良く評価されたいというのが一番上にあっての行動みたいな形だったから、
ある意味、コーチングも日々の仕事も、
そういうところで変なプレッシャーを感じながら仕事をしていた。
一番最初は、自分が非常に残念に思えた。
「あれ?」「何をやっていたんだろう」「これはマズいぞ」と。
丁度、会社が大きく変革し出した時で、どんどん変わっていく中で、
自分が取り残されている感が自分の中で持っていて、
「これはマズい」と、そういう思いがある中で、
ただ自分がどういう人間で、
どういう仕事をやって来たかというのは自分ではうまく振り返れず、
どんどんネガティブになって落ち込んでいった。
そんな時期に、尾藤さんのコーチングを受けることになった。
そのタイミングで自分の違いを見つけることができたんで、
スタートしては一番良い時期にスタートを切れた。
個人コーチングを受けてすぐに、自分がまずかったと気づいた。
「部下の事を真剣に考えていますか?」
「部下の想いを分っていますか?」
と、部下と自分の接し方ということで受けている中で、
「全然想いも分かっていない。じゃあ、俺は何の仕事をしていたんだ。」
と振り返ると、
「別に部下のためじゃない、自分のために動いていたんだな。」
と気づかされた。
そういう流れですね。
自分が主役から部下が主役に
「自分が変われたかな」と思えたから、
過去のことなんて、自分がダメだったということは、
そこを曲げちゃうと、今の自分は多分ない。
素直にきっちり受け入れることができた。
前は一つずつ、自分が明日はこれを、今週はこれを、
と考えるのが全てに対して嫌だった。
プレッシャーとか。
全て自分で考えて自分でやって結果を出して、
そんな考え方だったのでプレッシャーは結構あった。
大丈夫かな、という思いはあった。スタートの頃は。
嫌だったよ、会社キライだったし。
コーチングを受けていく中で、
自分が何か事をやるっていう中心人物じゃないという考えになっているんで、
自分の部下が動いてくれる。
僕には7人の所長がいるんだけど、その人たちがやってくれる、
という根本に考えを持っているので、
その人たちにどういうアドバイスをして、
どう頑張ってもらえればいいかだけ考えておけば、
色々な課題を一つずつ細かく考える必要はなく、
その人たちにやってもらう、そのためにどうすれば良いか。
全部同じテーマで物事を考えられるから、変な言い方をすれば楽。
それを尾藤さんにコーチングを通して教えてもらった。
最終的にはそこ1本だったんだという思いもする。
要は任せきれていない。
自分でストーリーを考えて、
「こういう風にやれ」という感じだった。
やってくれない指示を出していた。
自分が変わったことで部下と営業所も変わった
僕が変化していって、
それと並行して尾藤さんのコーチングを所長達も受けられるようになって、
その中でまずは性格的にみんな明るくなって、
おなじ尾藤さんのコーチングを受けている仲間としていい関係になってきた。
みんなも自分の部下を考えるようになった。
どのくらい考えるかは量は違うけど、
部下を使って部下に楽しくやってもらうという、
そんな思いが随所に出るようになってきた。
営業所もずいぶん変わった。
以前はそれぞれ個人がやっていた。
仕事は分かれているけど、本来は分かれているけど重なるところがなければいけない。
一番良いのは円になる事。
以前はそんなの全然なくて、それぞれぶちぎれた感じが強かったけど、
今はみんなで話し合う。
みんなで問題を共有し合ったり、成功したことはみんなで喜んだり。
全てじゃないけど、ずいぶんそれが出来るようになってきた。
それが営業所の大きな変化かな。
昔は、営業所間は敵対というか、
「他の営業所のことは知らん」という、そういう感覚がものすごく強かった。
「全営業所は一緒にやっていこう」という僕の方針、想いが強いので、
営業所の所長もそういう感じを持ってくれるようになった。
アットホームな感じ。
以前は指示を出しても、
「はい、わかりました」とそれ以上の大した答えが返ってこない。
キャッチボールになっていない。
だから良い答えが返ってこない。
今は、文句言ってくる。
「そんなん、すぐにできない」とか、「どうするんだ」とか。
「じゃあ、一緒に考えてやるよ」と。
そんな風になっている。
離職率がゼロになった
ある営業所では総合職が5人いて、3-4年で4人くらい辞めていた。
1年持たないくらい。
どちらかというと最悪。
所長も長い間、尾藤さんのコーチングを受けていて、
ずいぶん人間も丸くなって、
みんなでやっていくという想いがかなり強くなった。
尾藤さんが入ってからは、そこは一人も辞めていない。
プログラムの印象的なエピソード
いつも毎日振り返りをして、
それを尾藤さんが見てくれて、コメント入れてくれたりと、
毎日自分の行動の振り返りをしていた。
土日も提出をしなければいけないんだけど、
一番最初、日曜は仕事じゃないから振り返るようなものは特別なくて。
でも、毎日振り返りをしている中で、自分でも変わってきて、
人の話をちゃんと聞いてあげるということを一番最初に教えてもらったんだけど、
家族の話を今までは聞きもしなかったけど、今は聞けている。
それで、それを振り返りで書いた。
そしたら、「それは仕事のことじゃないから、勝手にやっていてください。」と言われて。
それが一番最初のバッテン。
「役員部長だから休みもないんですよ。常に会社のことを考えて。」と言われた。
苦しかった事の一番は、
「結局、伊藤さんは、どんな部長になりたいんですか?」
「伊藤さんがなりたい部長像を100個書け」
と言われて。
最初の30くらいは出るけど、100って出ない。
それでも100作った。
1週間くらい、そればっかり考えていた。
それくらいやっぱり、出てこない。
でも、今見ると大きな財産。
自分がなりたいと思った部長の項目だから、間違いはない。
押しつけられたものじゃない。
たまに見ると、
「あの時は苦労したな、でもいいもんだな」と思う。
あれは辛かったね。
あと、やっている中で一人芝居をさせられる。
部下と自分がいて、部下になり切って部下役をやったり、自分役をやったり、
席を移動して一人二役をする。
「伊藤さんはどう言うんですか」
「部下はどう思いますか」
と、一人二役でどんどん会話をしていく。
あれは、自分の中では衝撃的だった。
その人間にそういうやり取りをすると、どう考えるのかというのが、
相手の想いが分かる。
ただ、口で「そういうのどう思います?」と言われてもパッと出てこないけど、
僕と部下の会話を作ることによって分かる。
これは凄いやり方だなと思う。
すごく良かった。
素直な自分になれた
最初の頃、すごくおどおどして回答していた。
正解は自分の頭の中にあるから、
その言葉で言っているんだから間違いなんて本来はないはずなんだけど、
一番正しい言葉を選んで、一番うまく回答しようと、どうしても思ってしまう。
調子よく作って喋ろうとする自分が必ずいる。
そうなるとプレッシャーになってドギマギしてしまう。
それがどんどんほぐされて、ほぐされて、
「間違っていても自分の意見、想いだから、違ってたら直してもらえるんで、
そんなの別にいいじゃん。」
という思いでしゃべれるようになっていくと、自分の本当の言葉で言える。
自分の本当の言葉でしゃべれると楽。
今、色々な人がコーチング受けているけど、
「続けたい」と思う人は、自分の想いを言っている。
「しんどくて、もういいです」という人は、
最初の方の僕。
要は、飾ってしまう。
あんまり言われたくない。
そうすると絶対に苦しくなる。
僕も経験してきたからわかる。
本当はそんなのでやめてもらいたくない 。
それだけ、自分が切羽詰まってないから、みんな。
そういう人ほど危機感持ってほしい。
僕は、
「このままだったら飛ばされる」
「お前なんかいらない」
と絶対に言われるのが目に見えていた。
何が何でもここで変わるしか手がない。
どんなに苦しくてもまず、ついて行こうと。
日々、少しずつだけど取り込んでいくから、
「あ、これ長くやっていけば、必ずどっかで良くなる。」
とそんな思いも持っていたから結構頑張れた。
頑張れた理由、良かったこと
尾藤さんは真剣。
コーチングを受けている時に、
本当に良くしてやろうという想いが伝わってくる。
こっちが変な事、間違っている、黙っているとか、そこの否定はしない。
ちゃんと合わせてくれる中で伸ばしていってもらえる。
本当に真剣に、何とかしてやろうと思っているんだなと感じる。
たまに笑うのもいい。
結構厳しい顔して会話しているんだけど、
時々笑ってくれるのが出ると、すごく人間味を感じる。
そこは上手だね。
尾藤さんとのキャッチボールの中で、
今、コーチングを受けている僕の部下達の話をフィードバックしてくれる。
その中で、尾藤さんは、その人の苦しみをいち早く見抜く。
この人はこういうところを苦しんでいるというのを会話の中でしてくれる。
だから、みんなが誰よりも尾藤さんと話す。
誰よりも尾藤さんが部下達の事を理解している。
尾藤さんはコーチングの中でみんなの苦しさを引っ張り出す。
僕も、自分のためだけに仕事をしているということを引っ張り出してもらった。
みんなも引っ張り出してもらっている。
それは凄く感じる。
尾藤さんとのキャッチボールで禁句がある。
これは言っちゃいかん、部下に対して。それが直らない。
二つあって、「とりあえず」と「一応」。
それは「ダメ」と。
「とりあえずやってみます」とすぐ言っちゃう。
とりあえずは言葉に信念がない。
自分がちゃんとやらなきゃいけないと思って回答していない。
相手にそう言っておかないといけないだろう、くらいに軽く考えた言葉はダメ、と。
それって、そう言われて自分の中で唾を飲み込むということができるようになって、
部下との会話でずいぶん変わった。
自分が信念、想いを持って伝えなきゃいけない時に、
とりあえず、一応何て言っていたら、相手に見透かされるし、相手に伝えきれない。
いいこと教わったなと思う。
深い。
「使っちゃいけない」の意味が実践の中で非常に深い。
業績の変化は
意思疎通は絶対に大事。
想いを汲み取って行動を起こすか、そうでないかは全違う。
そこは正しい会話、相手を理解しようとする正しい会話をちゃんとしないと、嫌々になる。
日々、色々な事を教わったけど、最終的に結論出すと、そういうところに繋がる。
全てがそこから次のステップになっていくということかな。
相手をどれだけ思いやってやれるか、考えてやれるか、それを仕事を通じてやっていく。
業績も、自分たちの努力値で積み重なった成績が自力でやれるようになってきた。
皆で考えて皆で行動するから、そういう力がついてきた。
みんなでやるから大きなパワーになる。
それが自然にやれるようになってきた。
今後、何とかなっていくぞと、一つずつクリアしていけるんじゃないか、
非常にそこの手応えを感じる。
どうしましょう、というのではない。
素直でない人は受けるべし!
セミナーとか講習って、その都度、
「こういうことを学んだ」
「こういうことを活かしていきます」
とまとめるけど、ほとんどの人は実際に行動に移さない。
良いなと思ってもやらない。
それがセミナーや講演、講習の残念なところ。
尾藤さんのコーチングは、毎回講習を受けているようなもので、
しかも、実践しないと次に怒られる。
フォローされる、必ず。
「この前のことはどう?」と来る。
だから、毎週毎週新しいものが来るから、
どんどん自分の行動が一カ月、二カ月経つと、自分のやる行動、言葉は全く変わる。
講習が全て身になっていく。
これがこのプログラムの一番良いところ。
ものすごく良い。
だから、他の講習なんて受けなくても、ここでコーチング受けていればいい。
セミナーや講習はお金を払って参加するけど、誰も「実行しろ」とは言わない。
「教えてやる、やるのは自分だよ。」と。
よっぽど自分に切羽詰まった感がないとやらない。
けど、これは違う。
後ろから尾藤さんが監視しているから。
親が子供に何かを教えるのと一緒で、
自分の身内がやったら、できなかった結果の方を求める。
その過程の成長、人間性の成長とか、それよりも、
どういう結果が出たんだというばかりに気持ちが向いてしまう。
だから、社外のスペシャリストに来てもらって、
本当に結果の一番最後の所じゃなく、
その過程を大事にしながら教え込んでもらえる。
それが社外の人に教えてもらえるメリットかな。
プログラムを勧めたいのは、
自分に素直じゃない人。
自分に素直な人であれば、僕が言っても多分、ある程度は分かってもらえる。
素直じゃない人は、僕が言っても聞く耳なんか持つわけない。
自分の我が強くて自分に素直じゃない人。
受けてもらって、まず自分の殻を取ってもらう。
そこのところが非常に尾藤さんは長けている。
そういう人は受けた方がいい。