マネジメント・リーダーシップ

部下の話を聴いて「わかるよ」と言ってはいけない

悔しかった。悲しかった。しんどかった。耐えがたかった。

部下が気持ちを話してくれている時、
共感しようと
「わかるよ」「そうそうそうだよね」
と言ってしまう人がいます。

これ、言ってはいけない返答です。

「僕も同じような経験して、あの時は悔しかった。」
は尚更NGです。

部下のしんどい経験は部下だけのモノ。
同じような経験であっても同じではありません。
部下の経験はこの世でたった1つのもの。
あなたの経験はあなただけの唯一のもの。
どちらも決して同じモノではないのです。

同様に、部下の気持ちや感じ方も部下だけのもの。
「わかるよ」って、いったい何がどうわかるの?
あなたと私は違うのに。私の気持ちをわかるわけがない!
と部下は思っているかもしれません。

「わかる」だなんて上からな物言いだな。
「わかる」ということは「わからない」もあるんだよね。
ジャッジされている感じがする。
こんな風にさえ感じているかもしれません。

ではどうすればいいのでしょう。
答えはいたって簡単です。

「しんどかった」と部下が言ったなら
「しんどかったんだね」と。
「悔しかった」と部下が言ったなら、
「悔しかったんだね」と。
その気持ち(感情)を同じく繰り返して言葉にしてあげましょう。

ただそれだけで構いません。
それだけで「わかるよ」と言われる何倍も
部下はあなたの共感を感じる事が出来るでしょう。

その上で、「部長も同じような経験したことありますか?」
と聞かれたら、その時初めてあなたの経験を話しましょう。
「君と同じようにしんどかった」
ではなく、
「あの時は本当にしんどかった」
と、比較せずに、あなただけの出来事として言ってくださいね。
同じか違うかの判断は部下に委ねましょう。

共感とは理解する事ではありません。
共感とは、感情や気持ち、考えを共有することです。
共有とは共に有する。
だから、「わかるよ」ではなく、「〇〇なんだね」なのです。

部下の話を聴いて「わかるよ」と言ってはいけません。
理解やジャッジではなく、共感を示しましょう。


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