夏の高校野球甲子園大会も大詰めを迎えてきました。
熱戦をテレビで応援しながら若いエネルギーを分け与えてもらっているような気持ちになるのですが、負けたチームの選手たちが大粒の涙を流しているのを見て父が怒ったように言いました。
「負けて泣くな!最近の子は負けてすぐ泣く。泣いていいのは勝った時だけだ!」
すると母が後追いするように言いました。
「本当にね。昔はここまで泣きじゃくる子はいなかったよね。」
二人の会話を聞いていて、「そう?私の世代でも負けた選手達は泣きながら甲子園の土を拾っていたようなと・・・」思いましたが、父が言いたかったことは、どうやらそうではなかったようです。
高校野球と言えども勝負事。負けて泣くくらいなら最初からやめておけ。勝負は時の運ではあるけれども、それも含めて実力なのだから、負けるのは自分が相手に対して至らなかったと言うコト。その事実に対して号泣するというのはどうかと思う。勝った時に、本当に努力が報われたとうれし涙を流すだけで良い。
賛否両論あるかと思います。
しかし、厳しい時代を生き抜いてきた父の言葉から、真剣に生きるということはどういうことかを「涙」というところから学んだように思います。
そう言えば、子供の頃、失敗したりケンカに負けて泣くと、「泣きじび!(泣き虫の意)」と言ってよく叱られました。そのせいもあり、身体が震えるほど悔しくて泣きたい思いの時でも、人前では決して涙せずこらえることを覚えました。(嬉しい時や感動した時はすぐ泣きますが)
負けて泣くのではなく、勝って初めてうれし涙を流す。
父に習い、私もそんな生き方をしていきたいと思います。