協調性はあるし、一生懸命で前向きだけど、
空気を読む、みんな一緒、競争しようとしない。
抜きんでるのを良しとせず、横並び意識が強いZ世代を部下に持つ上司は
その扱いに頭を悩ませ、相談いただくことが多くあります。
ゆとり世代、氷河期世代、バブル世代
私たちの頃は新人類とオジサマ上司に揶揄され、
「何を考えているかわからん」と
呆れられたものでした。
生まれ育った世代が違うということは、
価値観が違って当たり前です。
江戸時代と今とでは全く違いますよね。
昭和初期とでも大きく異なります。
10年ひと昔とはよく言ったもので、
10年も違えば価値観は違うのです。
ところが人は、自分中心にモノを見て考える生き物なので、
「あいつらはおかしい」「普通はね」
と自分たちの基準でモノを言うのです。
どうして競争しないといけないの?
競争しなくてもオリジナリティを出せば闘う必要ないよね。
どうしてみんな一緒じゃないといけないの?
自分だけ目立たなくてもみんなで分かち合えた方がいいよね。
彼らの価値観でモノを見た時はそれが正解であり、
それらを否定したり、こちらの価値観を押しつけても
溝が大きくなることはあっても距離は一向に縮まりません。
ではZ世代に限らず、異なる価値観を持つ部下を持つ上司は
どうすれば良いのでしょうか。
答えはシンプル。
会社のミッション・ビジョン・バリューをベースに話し合うことです。
押し付けるのではなく、妥協するのでもなく、
上司の価値観でも部下の価値観でもなく、
会社の価値観(バリュー)や目的・目標(ミッション・ビジョン)をベースに
どんな行動が望ましいかを話し合いましょう。
個人の価値観に話が行くと、前へ進むことが難しくなります。
否定されたり押し付けられることは苦痛以外の何物でもなく
やる気を阻害する最大要因となります。
そうではなく、
会社のバイブルである
ミッション・ビジョン・バリューをベースに話し合うことで、
どちらかの価値観に偏ることなく
公平な話し合いを行いましょう。
会社として大切にしたい価値観があるならば、
個人がどうであれ、それは互いが守るべき共通の価値観であり、
そこをベースに話し合うことは可能なはずです。
Z世代をはじめとして、上司と価値観が大きく異なる部下と上司の間にこそ
ミッション・ビジョン・バリューを互いの共通言語として
会話を進めることは効果的です。
ミッション・ビジョン・バリューは単にお飾りで存在しているのでなく、
大きな多様性を持つ組織であればあるほど、
皆の共通バイブルとしてその存在威力を発揮するのです。