マネジメント・リーダーシップ

評価する前にしなければならないコト

「この1年間で少しは成長できたかと思います。」

「成長実感がすごく持てた1年でした。」

かつてメンバーと振返りをしている時、
彼らのこんな言葉を聞いて違和感を抱くことがよくありました。

「え? 成長できたと思ってるの?
 あなたにとっての『成長』とはどういうこと?」
(ブラック時代のお話です💦)

私から見ると「成長しなかったなぁ・・・」というところに
「成長できたと」と言う言葉が返ってきたのですから、
それはもう違和感しかありませんでした。

当時の私の物事の捉え方に問題があったのですが、
それについては今回はひとまず置いておいて、
「成長」という言葉の定義がメンバーと私とでは大きく違うことに気がついたのは、
「自己評価甘すぎるんだよね」とうがったものの味方をしていた時代を乗り越えて、
「判断基準が単純に違うんだ」と理解した時でした。

結果はまだ出ていなくても
気持ちが前に向いたり行動に変容が出たら成長ととらえる人。

1%でも結果が出たら、成長ととらえる人。

数%の業績の上振れは実力とは関係なく起こり得るので
10%以上のアップがなければ成長ととらえない人。

本当に人それぞれ、千差万別です。

この定義を統一しておかないと、
評価者面談の際にすれ違いが起きてしまうので、
最初の目標設定の際にしっかりとすり合わせをするようになりました。

ある有名な経営者の方は、
「今後、会社をどう成長させるか」というテーマでディスカッションする時、
まず最初に「成長という言葉の定義」を全員に質問するそうです。

同じ問題意識を持っているように見える人たちでも、
議論の前提となっている基本的な言葉の定義をしっかりと共有できていないと、
ディスカッションそのものが空洞化してしまう恐れがあるためです。

自分にとっては当たり前の考え方も、
人によって異なることは普通にあります。

これは何も「成長」に限ったことではありません。

かつて私がメンバーとのズレに苦しんだコトとして、
「達成感」「イキイキと働く」「やりがい」など、
日常、当たり前に使っている言葉がありました。
顧問先お客様の会議に同席させて頂い時は、
それまで普通に使っていた「キーマン」の定義がそれぞれ異なることがわかり、
マネージャーの方が汗をかいていらっしゃいました。

言葉の解釈にはその人の価値観が多分に反映されます。
ですから、議論の空洞化や食い違いを避けるためには、
まず最初に、当たり前の定義を確認してみることが必要です。

部下の自己評価が低い、自己評価が高い
など、上司と部下とで食い違いが起こるのは、
そもそもの基準が違うから起こりえることです。
ですからまず最初にすべきことは、その基準を明確にしておくことです。

評価面談の時に、部下との間でズレが起きた時は、
部下の評価をいぶかしむ前に、
スタート時点での擦り合わせや確認が甘くはなかったか、
まずはそこに立ち戻りましょう。

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