「〇〇はした方が良いですか?」
「こういう場合、〇〇はダメですか?」
良いか悪いかで物事を判断しがちですが、
この考え方は適切ではありません。
大切な事は、何が正解で何がダメかではありません。
〇〇をする時、どういう考えでそれをするか。
その意味・理由を「なんとなく」ではなく、
はっきりと自覚しているかどうかが大切です。
「解」を持っているのではなく、
「考え方」を持っている方が大切だということです。
世の中、絶対的正解がない事の方が圧倒的多数です。
ビジネスではもちろんのこと、人の育成や組織開発では言わずもがなです。
「こうして部下を成長させた」「こうしてチームを導いた」
などの成功事例は山ほど溢れていますが、
あくまでそれらは「事例」です。
それをそのままそっくり真似したからと言って、
自分のメンバーやチームに当てはまるとは限りません。
Aさんの正解がBさんへ通じるとは限らないし、
X社での成功事例がY社で使えるとも限りません。
正解を覚えるのではなく、
考え方を知る事、考え方を磨く事の方がはるかに大切です。
気をつけたいのは、
「部下に自分で考えるようになってほしい」
と言いながら、
答えだけを聞いて、考え方(プロセス)を知ろうとしない上司にならないことです。
また、「考えろ」というだけで、
考え方を教えない上司にならないことです。
人が育つということは、
正解を多く持つ事ではなく、考える力を持つということです。
そのためには、正誤(結果)で判断するのではなく、
相手の考え方を知り、考える力が養われる関りを持つ事が大切です。
あなたは部下の考える力を養うために、何をしていますか?