マネジメント・リーダーシップ

チーム作りに必要なコト

チーム作りを考える時、
なぜチームである必要があるのか(なぜ個人ではダメなのか)
の基本に立ち返り、
「チームで結果を出す」ことをゴールにするならば、
メンバーは必ずしも「優秀」揃いである必要はありません。

スタープレイヤーの集まりは逆にチームとして機能しづらいですし、
同質な人たちの集まりもチームとしては不適当です。
乱暴な言い方をすればバラバラの個性の集団、
ダイバーシティ豊かな集団が良いでしょう。
(「チーム」と「グループ」の違いを考えると、わかりやすいかもしれません)

『カモメになったペンギン』(ジョン・P・コッター著 ダイヤモンド社)
にこんな下りがあります。 

●ルイス。党首ペンギン。経験豊富にて賢明。寛容。少し保守的。
めったに動揺しない。そして誰からも尊敬されている。
ただしノーノーとティーンエイジャーを除く。
切れ者(知識レベルはそれほど高くない)。
●アリス。実践的。積極派。タフな実行力がある。

意志が強く、脅しは通用しない。地位にこだわらず誰でも平等に扱う。
切れ者(知識レベルはそれほど高くない)。
●バディ。少年のように若々しくてハンサム。野心はみじんもない。

信用と好感度は抜群(主婦受けするタイプ)。知識レベルは決して高くない。
●フレッド。若手。好奇心と創造力は桁違い。沈着冷静。くちばしは立派。

データ不十分のため彼の知能指数は判断不能。
●私。論理的(きわめて論理的)。博学。様々な問題に関心あり。

社交的なタイプではない。
※5人それぞれ異なった個性を持っている。
創造性豊かなアイデア(フレッド)を知識と論理(私)が支え、
好感度(バディ)を伴った行動(アリス)を尊敬を集める党首(ルイス)が統率するなら、
5人は強力なグループとなる。

(「強力なグループとなる」ではなく、「強力なチームとなる」に
翻訳し直してほしいと個人的には思っています。)

物語の中の話だけでなく、実際に「チームで結果を出す」ことを目指したとき、
たった一人のスーパースターさえも不要です。
オールラウンダーの集まりである必要もありません。
言葉は悪いですが凸凹の集団のほうが互いに補完しあい、
強味を最高に発揮して(それはさながら石垣のように)より良い結果を導きます。

「このメンバーでは結果が出ない」
「もっとデキル人がいないとチームとして成り立たない」

もしあなたがこんな風に思っているとしたら、それは
あなたにチーム作りの智慧とメンバーを活かす腕がないだけなのかもしれません。
結果を出すチームはカモメになったペンギンたちのように、
知識レベルが高い集団である必要はないし、
同質性を担保している必要もないのです。
目的に完全にコミットし、
同じ目標に向かって互いの強みを尊重して活かしあう行動を互いができれば
自ずと結果は手に入るのです。

チームで結果を出すことができるチーム作り。
それに必要なのは、リーダーの考え方とメンバーを活かす腕です。

あなたのチームが今、結果が出ないのであれば、
メンバーを恨むのではなく、あなたの智慧と腕を磨きましょう。

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