チームのメンバー数が多ければ多いほど、解釈や理解度にバラツキがあるのは自然の事です。チームで議論を行う際、そのバラツキが悪い方に影響すると、分かっている人だけがモノを言い、そうでない人はお客様になってしまう場合があります。すると、「勝手に決められた」「自分たちはそんな結論は知らない」という状況を作ってしまう可能性がとても大きいのです。
そんなことにならないためには、会議でお客様を作らず、その場にいる全員が「話し合いに参加した」という状況を作ることがとても大切です。
質問をした。反対意見を言った。疑問を投げかけた。どんな事でも構いません。その場にただいるだけではなく、「議論に参加した」という状況を作るのです。
分かっている人だけで話を進めた方が簡単に結論は出るかもしれないし、有意義な議論になると思うかもしれません。しかし、どんなに高尚な結論を導き出したとしても、それに全員がコミットして「よし、やろう!」と思わなければ、それらは単なる絵描き餅にすぎません。結果にコミットして「自分が決めた」と前向きに行動してもらえるのと、自分たちを無視して勝手に決まったことだと適当に行動されてしまうのでは、その後の結果が大きく異なるのは必然です。
議論・結論の場では、「体だけ参加」ではなく、全員が「心身ともに完全参加」でなけれならないのです。そのためには「議論に参加した」と全員が思える状況を作ることが何より大切です。