経営幹部育成

これまでの延長線上にない成功をつかむには

何気なく観ていた『プロジェクトX』。
ホンダのF1プロジェクトを取り上げた回で、チームリーダーの言葉が胸に刺さった。

「新たな成功は、これまでの延長線上にはない」

まさにその通りだと思った。
でもこれは、F1という特別な世界だけじゃない。
私たちの日常、ビジネス、キャリア、あらゆる場面で言えることだと思う。

頑張っているのに、成果が出ない。
それでも「もっと努力しよう」「気合が足りない」と言われる。
それは、本当に的確なアドバイスなんだろうか?

努力はもちろん大切だ。
でも、方向が間違っていたら、どれだけ走っても目的地にはたどり着けない

それなのに、「今までのやり方をもっと頑張ればうまくいくはず」と信じ続けてしまう。
あるいは、「それは前にうまくいかなかったから」「やったことがないから」と、
新しい一歩を拒んでしまう。

しかし、状況は変わっている。
「前にうまくいかなかった」ことが、今は機能するかもしれない
やったことがない方法が、今のあなたにぴったりフィットするかもしれない

私にも、こんな経験がある。

A4で50枚、8万字の論文を書くという挑戦をしていたときのこと。
私は私なりのやり方で進めていた。
でも、途中で完全に行き詰まった。

そのときふと思い出したのが、以前ある先輩が話していたやり方だ。
すごく細かくて、正直「そこまでする?」と思っていた。
でも、行き詰まった今、その“対極のやり方”を思い切って真似してみたら、
驚くほどすらすら書けるようになった。

つまり、これまでの延長線上ではなく、まったく別の地点にゴールがあったのだ。

人も組織も、過去の成功体験にしがみついてしまいがちだ。
でも、変化の激しい時代において必要なのは、
「いつも通り」ではなく「いつもと違う」を試す柔軟性だと思う。

人材育成でも同じことが言える。
うまくいっていないマネジメントに対して、根性論や精神論では突破できない。
本当に求められるのは、これまでとは違うアプローチ。
それは時に、自分にとって“違和感のあるやり方”かもしれない。
でも、その違和感こそが、変化の入り口だったりする。

今、あなたがもし何かに行き詰まっているのだとしたら、
それは、「努力が足りない」のではなく、
「これまでと違う行動が必要」なのかもしれない。

新たな成功は、これまでの延長線上にはない。
この言葉を、私は今日も胸に刻んでいる。

 最新記事をメールでお知らせ!
  ✔ 無料 
  ✔ いつでも解除OK
 こちらから登録してください!

タイトルとURLをコピーしました