誰だって変わることができる

振り返り力を伸ばす

「今までのところで感じたこと、気づいたこと、学んだことを記載してください」

「この気づきを職場でどう生かしますか?」

こんな振り返りの問いかけをした時に、
「え? 特にないだけど・・・」
「難しい・・・」
「仕事と今のケースでは違うしね。」
と戸惑う人が、いつもある一定数いらっしゃいます。

これは、学ぶ力、気づく力、感じる力、応用する力がないのではなく、「慣れていないだけ」です。
もっと言えば、そういう考え方を普段あまり行っていないので、その部分の頭の筋肉がうまく動かないだけです。
ですから、筋トレしてあげれば、すぐに出来るようになります。
決して、振り返り力がないわけではなく、鈍感なわけでもありません。

では、どうすれば振り返り力が身につくのでしょうか。

一つは、日記を書くことです。
というか、言語化、文字化してみるということです。
ただ頭の中で考えているだけでなく、文字化、言語化することで、頭の中がどんどん整理されてきますし、ビジュアル化された頭の中を視覚情報として捉えることにより、更に、色々と考えることが促進されます。
何を隠そう、私は「振り返り力」がとても弱かったのですが、日記ならぬ「感謝ノート」を毎日記載するようになってから、自然に振り返ることができるようになりました。
最初はうまく書けない、というか、書くことが見当たらないかもしれません。
それでも、たった一言からでも構いません。

「今日はAさんに少し厳しく言ってしまった。反省。」

最初はこの1フレーズだけしか書けなくても、

「今日はAさんに少し厳しく言ってしまった。言ってからマズいとすぐに気がついたのに、謝ることができなかった。反省。」

となり、

「今日はAさんに少し厳しく言ってしまった。言ってからマズいとすぐに気がついたのに、謝ることができなかった。まだ、マネージャーは立派じゃなければいけないという見栄があるのだと気がついた。明日、素直に謝ろう。」

などと、少しずつ深まっていけば良いのでしょう。

もう一つは、誰かから色々と質問、深堀してもらうことです。
マネージャーがメンバーに対して気づきや学びを深める質問を投げかけることができれば、それは素晴らしいことですし、同僚同士で行っても構いません。
自分ひとりの頭であれこれ考えるだけでなく、第三者からの質問により、気づかなかったところに視点が行き、良い気づきが得られることは多々あります。

学習しろよ!
ちょっとは応用力働かせろよ!

とメンバーにダメ出しする前に、普段からメンバーの振り返り力向上のために、ちょっとした取り組みを行ってみるのも良いのではないでしょうか。

振り返り力とはすなわち、学びの力。
誰もが筋トレで伸ばすことができる成長に大切な力です。

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