「財務省 部下が上司評価」
との新聞の見出しにひかれ、よくよく記事を読んでみると・・・
360度評価の導入で「部下の目が上司へのけん制になる緊張感がハラスメントをなくす一助になり得る」(同省幹部)
とありました。
この時点で!
その考え方!
違うだろう~~~~!!!
思わず霞が関に向かって叫んだ私です。
360度評価を否定しているのではありません。
上司が部下を評価するだけでなく、部下が上司をどう見立てるのか、他部署から見たらどうか、など、一方向だけの偏った見方だけでなく、色々な角度からどう見えるかを明らかにすることで、より、その人の成長に生かしていくことは、決して悪くはありません。
360度評価の導入をおかしいと言っているのではなく
「部下の目が上司へのけん制になる」という、なぜ導入するのかの目的、基本的考え方がおかしいと言っているのです。
部下からのマイナス評価という「怖れ」で上司の行動を抑制してしまおうという考え方。
部下が上司に逆らえないという体質も、そもそもは「評価」「昇進」という「怖れ」で何も言えない状態になってしまっているのではないでしょうか?
互いが互いを監視する。
これではまるで監視社会ではないですか。
そこには、根本的なコトが何も改善されないまま、制度で縛り付けてしまおうという、そんな考え方が透けて見えてきます。
いえ、これは財務省に限ったことではありません。
学校でも、会社でも、人が複数集まる集団において、ある一定の「ルール」は必要でしょう。
しかしそれは、あくまでも物事をうまく進めていくための最低限のルールであって、ルールで人の行動を縛るためではありません。
評価もまた然り。
あくまでも「人の成長」を支援するために評価は存在するのであって、人を縛り付けるためではないはずです。
本来、人の行動は、その「人となり」に基づくものであるはずです。
もし、その人の考え方や思いにズレがあるのならば、その人の考え方や思いを知った上で、そこにメスを入れるべきだと思います。
それはお役所であろうと同じです。
財務省には財務省の理念があるはずです。
そこから外れていることは上司であれ誰であれ、そこが正されるべきことで、360度評価、つまり、怖れで支配するのは全く筋違いもよいところです。
あぁぁぁぁ。財務省の組織改革。無償でいいから手伝いたい!
朝から新聞を読みながら、地団駄踏んだ私でした。