「開発が遅れているのはみんなの心が離れているからではないですか?」
朝ドラ「まんぷく」の主人公福子が夫の萬平に言った言葉です。
「まんぷく」はマネジメントの勉強にとても良いと思って見ています。
新商品の開発に必死な萬平さんですが、プロジェクトメンバーはそこについていくことができません。
開発が遅れていることに苛立ちメンバーに檄を飛ばす萬平さんですが、皆うつむくばかり。
そんな萬平さんに福ちゃんがそう言ったのです。
「そんなこと言っている暇があったら仕事しろ!」
と苛立つ萬平さんですが、福ちゃんが優しく諭します。
萬平さんが譲ってあげるべきなのではないかと。
皆の心が共になければ、どんなに一人で頑張っても無理ではないかと。
新商品の開発が遅れているのは、みんながダメなのではなく、みんながよくわからない状態になっているからなのではと。
福ちゃんの耳の痛い進言に萬平さんは耳を傾けます。
翌日、メンバー全員に新商品開発の意義と意味を改めて分かりやすく説明します。
そしてこう言うのです。
「わからなかったら質問してくれ。困ったことがあったら相談してくれ。なんでも話してくれ。時間がかかってもいい。一緒にやっていこう。」
やる気がない。仕事に対する姿勢がなっていない。自分はこんなに昼夜を問わずにやっているのにあいつらは何だ。
こんな風に考えるのは簡単です。
実際、とてもとてもとても努力して、誰よりも人の何十倍何百倍も頑張っているのでしょう。
けれども自分がそうだからと言って同じ姿勢をメンバーに求めるのは違います。
相手の姿勢を責めるのではなく、「今取り組んでいる仕事の意義、意味、社会への貢献」をしっかりと説明し、またそれぞれの役割を確認し、そうしてチームが一つになることを大切にする。
リーダーとして最も大切なことではないでしょうか。
もちろん耳の痛いことを言ってくれるアドバイザーを持つことも大切ですし、その進言に耳を傾ける素直さも大切です。
たかだ朝ドラ、されど朝ドラ。
マネジメント話として見ると、とても納得がいくのでした。