組織開発

マネージャーこそ石の上にも3年

人の思い込みはなかなか変わるものではありません。
その思い込みが多くの人によって語られ、「当たり前」になってしまうと、
たとえ、事実が異なっていたとしても、思い込みが真実のように語り継がれてしまいます。

もし、自分のチームや会社にそのような思い込みが蔓延していたら、
マネージャ―のあなたは「石の上にも3年」と腹をくくりましょう。

あなたが「事実は違う」「本当はこうなんだ」と声高らかに叫んでも
殆どの人の心にその声が正しくきちんと届くことはありません。

そうではなく、常日頃から事あるごとに、折に触れ、
手を変え品を変え、
「僕はこう考える」「僕にはこう見える」
あなたの想いを穏やかに語り続けてください。
(こんな記事もご参考に「リーダーはサツマイモの天ぷらを作ろう」

時間はかかります。即効性は望めません。
半年かかるか、1年なのか、それは誰にもわかりません。
だからこそ「石の上にも3年」と腹をくくる必要があるのです。

熱く語るのではなく、丁寧に心に想いを届け続ける。
最大瞬間風速で変えようとするのではなく、
優しく頬をなでるそよ風のように語り続けてください。

語り続けることで、必ず想いは届きます。
そして、事実とは異なるネガティブな思い込みの蔓延は、
いつしか霧が晴れるように、自然と晴れていくのです。
必ず晴れます。

ネガティブな思い込みで語り継がれているある部署で
「しんどい・・・」と言っていた彼が、
「ココは面白い。他の営業所の仕事はつまらなく感じてきた。」
と語ってくれました。
「まだココでやり残している事がある。
異動になるとしても、もう少しココで学ぶことがある。」
と笑いながら言うのです。

「マネージャーがいつも言っている。ココは面白いところだと。
いつもいつも言っている。
最初は『何言ってんだろう』と思っていたけど、
今は本当にそう思えるようになってきた。
こんな風に思うようになるなんて、自分でも不思議で仕方がない。」

彼のマネージャーは気長なタイプではありません。
しかし、マネージャーの自部署に対する誰にも負けない強い想いは
「石の上にも3年」語り続ける後押しをしたのでしょう。
マネージャ―の言葉は、いつしか彼の心の奥深くに沁みわたり、
今度は彼が、次なる語り部として同僚たちに、
「ココでできたら、どこででも通用する最高の営業所なんだ」
とポジティブな風を送り始めたのです。

ビジネスにスピードは必要です。
リミットを決めて無理にでも決めて動かなければならない時もあります。
しかし、人の意識や風土、思い込みや空気感は、
決してすぐには変わりません。
腰を据えて取り組まない限り、急いては事を仕損じるのです。

マネージャーこそ石の上にも3年。

私は自分のあり方の不具合に気づいて修正できるまで、
10年以上もかかりました💦

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