リーダーシップを語る時、
反アパルトヘイト運動の先頭に立ち、27年間の獄中生活を経て
南アフリカ共和国第8代大統領となったネルソン・マンデラを思い出します。
リーダーシップについて語る彼の言葉があります。
リーダーシップで大切なことは、目的に向かって「人を動かす」こと。
つまり、人々の考えや行動の方向を変えることである。
目的に向かって「人を動かす」とは、
先頭を切り「私の後をついてきなさい!」と言うことではない。
リーダーが「人を動かす」とは、メンバーに決定権を与えること。
メンバーが最初の一歩を踏み出せるように、
リーダーが背中を押してもいい。
リーダーが「前に出る」のではなく、メンバーを「前に出す」のだ。
「君に任せる」と言って、メンバーが自ら行動するように仕向けよう。
そうすればメンバーは、リーダーの考えや目的を、
自ずと理解してくれるようになる。
(スティーヴン・マーフィ重松著 『スタンフォード式最高のリーダーシップ』より引用)
「前に出る」のではなく、「前に出す」
いきなりドンと突き出してはメンバーは戸惑うばかりで力を発揮することはできません。
前に出てメンバーが力を発揮できるためには、
目的を示し、権限を与えるのはもちろんのこと、
前へ出した後もリーダーはメンバーをしっかりと見守り、
影に日向になり、メンバーが活躍できる最大の支援者であることが大切です。
そして、成功はメンバーの手柄。
失敗は全てリーダーの責任と腹を括ることです。
リーダーが多くの支援やフォローをしたとしても、
成功は前に出たメンバーのモノ。
失敗は、メンバーを支えきれなかったリーダーの責任です。
リーダーはメンバーあってのリーダーです。
どんな時にも「メンバーファースト」であらねばなりません。
このスタンスを貫いているリーダーに、
メンバーが「ついて行きたい」と思わない訳がありません。
メンバーがあなたに近づこうとしない
メンバーがあなたに心を開かない
ほんの少しでも心当たりがあるならば、
色々なリーダーシップスキルを身につける前に、
自分は果たして、いついかなる時もメンバーファーストなのか、
自分のあり方を振り返りましょう。