人間だれしも苦手な人はいるものです。
相手が気分屋さんだったり攻撃的タイプの場合、
そう思う気持ちはなおさらです。
しかしその相手が上司やお客様の場合、
逃げたくても逃げようがありません。
毎回、地雷を踏まないかびくびくしながら話を進める。
嵐が過ぎるのを耐えて待つ。
これらも対応策の一つかもしれませんが、
精神衛生上決して優れたものとは言い難いです。
私は「その人」を避けて通ることができず、
しかしその人に苦手意識を感じる時には、
相手の懐にこちらから飛び込むことに決めています。
自分から苦手な相手の懐に飛び込む理由はたった一つ。
それは、懐に飛び込めば決して打たれないからです。
(中途半端にリーチが届くから打たれるのですね。
ボクシングの試合がその典型です。)
そうは言っても、懐に飛び込むのは苦手、難しいと
思う方も多いでしょう。
懐に飛び込むとは、
相手に気に入られようと媚びたり機嫌を取ることではありません。
仲良くなろうと擦り寄る事でもありません。
相手の懐に飛び込むとは、
1.自分をさらけ出す
2.相手の関心に関心を持つ
3.相手を理解する
の3つを行うことです。
1.自分をさらけ出す
自分をさらけ出すとは、
ガードをせずに自己開示するという意味です。
自分の気持ちや考えを口ごもって言わない貴方に
相手はイライラや不信を募らせます。
同調を求めているのではなく、あなたはどう考えるかを
相手は知りたいだけかもしれません。
愛情の反対語は無視。
ガードを固めるとはすなわち無視に等しく、
あなたから最大の侮辱を受けていると相手は感じているかもしれません。
意思表示はハッキリする。
できる範囲での自己開示を行う。
これがすなわち、自分をさらけ出すということです。
2.相手の関心に関心を持つ
相手は何に不機嫌なのか、何を心配しているのか、
相手の関心に関心を持ちましょう。
良いことも悪いことも、自分の関心に関心を寄せてくれる相手に
悪い印象を抱く人は多くありません。
それどころか、自分の関心に関心を寄せてくれる人には
好意を抱く傾向が大です。
●●があなたを困らせるのですね。
▲▲があなたがクリアしなければならない課題なのですね。
それは難題ですね。
ご苦労が絶えませんね。
相手の関心に関心を持ったうえで、相手が抱いている感情を共有してみましょう。
相手があなたに抱いている気持ちは、決してネガティブには向かないはずです。
3.相手を理解する
相手を理解するとは、
相手の置かれている立場、状況、相手のモノの味方や考え方、
大切にしている価値観、今の感情など、
人となりも含めて理解するということです。
「その人」を理解することで、見えてくること、分かることが
たくさんあるはずです。
自分に否定的だったのはこういうわけだったのか。
いつも攻撃劇なモノ言いなのは、あのことがそうさせていたんだな。
人を理解するには、自分の立場と自分の価値観(頭)で考えるだけでなく、
相手の立場で相手にはどう見えているか、感じているかなど、
相手になって考え、感じてみることです。
そうすることで多くのわかることがあるはずです。
自分の見方で相手を理解するのではなく、
相手になったつもりで理解してみましょう。
人の懐に入るとは、人懐っこい性格に人だけができるコトではなく、
誰もが考えて行うことができる対人づきあいのテクニックです。
避けて通れない苦手な相手なら、
少しでも良い状態に関係性を良化させたいものです。
苦手な相手ほど、距離を置くのではなく懐に入ってみる。
打たれたくないなら、自分から懐に飛び込みましょう。